衛生設備の整備遅れによる経済的損失はGDPの2.3%
地元紙によると、世界銀行インドネシア事務所代表は10月30、東南アジア3カ国(インドネシア、フィリピン、ベトナム)を対象とした水衛生管理に関する世銀報告書を踏まえ、インドネシアでは衛生設備の整備遅れによる経済的損失が国内総生産(GDP)の2.3%に相当すると指摘した。同代表は経済成長率に比べ下水処理施設などの整備が遅れた場合、不衛生により国民の健康リスクが高まることが、経済成長率に悪影響を及ぼす要因になると警告した。
インドネシアでは全人口の約半数が都市部に住んでいるため、今後も増大すると予想される下水の管理など排水設備の普及が急務だと主張した。フィリピン、ベトナムと比べ、インドネシアが最も遅れているとも指摘した。報告書によると、インドネシアでは汚水浄化槽に堆積したごみで適切に処分されているのは全体のわずか5%に留まっている。また都市人口の14%は屋外で排便している。2015年までの国連ミレニアム開発目標は、全人口におけるトイレなど衛生設備の普及率62.4%達成を目標に掲げている。