セブン銀行がインドネシアで14年春ATM事業に参入
セブン銀行は11月11日、インドネシアのATMネットワーク会社であるアルトネットワーク(以下、アルト社)と、インドネシアにおけるATM事業に関し、合弁契約を締結したと発表した。2014年4月にジャカルタ特別州でアルト社と合弁会社を設立し、ATM事業に参入する。資本金は100億ルピア(約8700万円、2013年10月末時点)で、出資比率はセブン銀行70%、アルト社30%。14年9月をメドに事業を開始する予定。ジャカルタなど都市部を中心に5年で3000台の設置を目指す。これは中間層が増大しつつある東南アジアにおける幅広いATM事業参入の第一弾。日本の金融機関として東南アジアで初めてのATM事業の展開となる。2年目で事業の黒字化、5年目で売上高20億円、税引き前利益5億円を目指す。
インドネシアでは、ある銀行が保有するATMを別の銀行のキャッシュカードで使った場合、通常30~50円程度の手数料を、ATMを保有する銀行に支払う。この金額はアジア諸国の中で比較的高く、高収益が見込めると判断した。同国にはには約6万台のATMがあり、年間1万台近いペースで増えている。一方で人口100万人当たりの設置台数は約250台と日本の6分の1程度にとどまっている。
セブン銀行は2012年10月、米国のATM運営会社ファイナンシャル・コンサルティング&トレーディング・インターナショナルの株式取得により海外への事業展開を開始し、米国において積極的にATM事業を推進している。また、東南アジア地域で最大の2億4000万人の人口を擁し、著しい経済成長に伴いATM事業拡大が見込まれる有望市場として進出を検討してきたインドネシアで実績を持つアルト社と、今回ATM事業の協働展開を推進することで合意に至ったもの。