関西の「食」輸出推進へインドネシアで12社が売り込み
関西の食品や医薬品を広く海外に販売・供給する事業活動の一環として11月12日、関西エリアから12社が参加した商談会がインドネシア・ジャカルタで開催された。8日にインドネシアの国営ガルーダ・インドネシア航空が大阪(関西国際空港)から首都ジャカルタ(スカルノハッタ国際空港)への直行便を就航させ、より物流の迅速化が図られたことで、当該企業は人口2億4000万人超の世界第4位の巨大な市場への輸出増に期待がかかる。商談会にはインドネシアからは輸入業者など100人近くが詰めかけ、日本の食品・医薬品に熱心に魅入ったり、質問する人の姿がみられた。
今回の商談会の中で、とりわけ力が入っていたのが、関西エリアで海産・畜産・農産物を含めた「食」関連企業だ。今年8月、①日本の”美味しい”を日本の食文化とともに、広く海外に発信する②中小企業一社では成し得ない共創力を発揮し、成長を続ける海外マーケットを開拓する③こだわりの逸品を集め、世界の食卓へお届けする-などを目的に設立された関西「食」輸出推進事業協同組合としては、マレーシア・クアラルンプール、タイ・バンコクに次ぐ、今回が海外における3カ国目、4回目の商談会だった。
NNA.ASIAによると、内畑谷 剛理事長は「海外ではまず東南アジアで経済規模が大きい5カ国に注力するが、とくにインドネシアへの期待は大きい」としている。また、関空からの直行便の就航に伴い「今後は生鮮食品の出荷で可能性が広がる」と語っている。ちなみに、関空からジャカルタまでバリ州デンパサール経由では10時間以上かかるが、直行便なら7時間に短縮される。
たこ焼きの老舗、会津屋(大阪市)の遠藤勝社長は「箱詰めの冷凍たこ焼きの輸出から始めたい」と意気込みを語っている。豆腐食品の小堂食品(福井県小浜市)の小堂寿和代表取締役は「(直行便の運航開始で)組合を通じて商品を送ることができるようになるため、中小でも参加が容易になる」としている。そして、品質の高さを売りに日本食レストランなどでの利用を促したい考えだ。同協同組合では年末までに会員企業数を100社、2014年には500社、15年には2000社への拡大を目指す。