ルピア安による価格の上昇とインフレでパソコン販売鈍る
IT専門調査会社IDCによると、インドネシアのデスクトップ、ノート型パソコンの今年第2四半期(4~6月期)のパソコン販売台数(出荷ベース)は、前年同期比では3.6%増だったが、前期比では6.2%減少した。最も販売台数が多い個人向けノートブックは前期の90万台から8.9%減の82万台となった。同国では輸入品が大半を占めるため、通貨ルピアが対ドルで下落した今年5月以降、販売価格が上昇。IDCインドネシアのアナリストは第2四半期の最初は良かったが、ルピア下落後、小売業者は法人向け、個人向けいずれも需要が落ちてきていると指摘している。ルピア下落にインフレ加速に伴い、小売業者が販売価格を引き上げたことも、割高感を抱かせ、より一層の需要減を招くという悪循環に陥っているという。
ブランド別では台湾のエイスースが初のシェアトップとなり、エイサー、レノボ、東芝、ヒューレット・パッカードが続いている。世界的にパソコンからタブレット端末への移行が進んでいるが、インドネシアでも都市部を中心にタブレット販売が急速に伸びている。その結果、デスクトップ、ノートブックの販売を圧迫している。今年のタブレット端末の販売予測は360万台に達し、普及が始まってから4年足らずでデスクトップ、ノートブック合わせたパソコンの335万台を初めて上回る見通しだ。