医療ミス認定、逆転有罪に医師会が抗議の全国スト断行
最高裁判所が産婦人科医3人の医療ミスを認定したことに抗議し、インドネシア医師会(IDI)は11月25日、全国で数千人規模のストライキを断行した。最高裁が下級審を棄却し、逆転有罪としたことに猛反発したもので、緊急治療以外の医務を行わず、患者が放置される病院も相次いだという。医師による全国規模のストは初めて。
これは2010年4月、北スラウェシ州マナドのカンドウ・マララヤン公立病院で、帝王切開手術を受けた妊婦シスカ・マカテイさん(25)が空気塞栓症で死亡した事件。担当医師が帝王切開手術するにあたり、シスカさんの家族の同意を得なかったほか、点滴交換が遅れ、空気が体内に入った疑いが出た。担当医師3人は訴追されたが、マナド地裁は業務上の過失は認められなかったとして無罪の判決を下した。医療行為を監視する医道審議会も医療過誤ではないと判断した。