ムティアラ銀行の事実上破綻を発表 国家損失640億円に

ムティアラ銀行の事実上破綻を発表 国家損失640億円に
 インドネシアの会計検査院(BPK)は、横領・汚職問題につながった渦中の中堅銀行のセンチュリー銀行(現ムティアラ銀行)に対する監査の結果、公的資金などにより国家損失額が7兆4515億ルピア(約640億円)に上ることを明らかにした。預金保険機構(LPS)も事実上、同銀行の経営破綻を発表し、公的資金7兆ルピア余を注ぎ込んだ、いわく付きの銀行の再建は頓挫した。
 BPKは12月23日、監査結果を汚職撲滅委員会(KPK)に渡した。これを受けてKPKのアブラハム・サマッド委員長は、政界の中枢の一部および財界にまで疑惑が及んでいる捜査を加速させる考えを示した。当初予定の10倍に膨らんだ公的資金の使途で明らかになったのはばだごく一部だ。捜査は難航しそうだが、早期の全容解明が待たれる