豪州が密航、亡命希望者を小型ボートで送り返す
インドネシア西ジャワ州海上警察は2月6日、スカブミ県のプラブハンラトゥ海岸に小型ボートが漂着しているのを発見。乗っていたイラン国籍などの34人の身柄を拘束した。この当事者によると、彼らは1月26日、豪州を目指し西ジャワ州から密航を企て、豪州領クリスマス諸島に近付いたが、豪州当局が制止。小型ボートを提供され、即座にインドネシア領海へ戻るよう促されたという。1月15日にも同様のボートが西ジャワ州パンガンダラン県の海岸で発見されている。2隻ともに救命用ボートらしくオレンジ色で、長さ8.5㍍、幅3.2㍍。
豪州メディアは1月、同国政府が密航船対策として亡命希望者にボート提供を予定していると報道している。だが、これは密航者を発見し次第、直ちに有無を言わさず、インドネシアへ引き返させるための強硬手段の一環だったとみられる。ただ、豪州がここまで踏み切った背景には、インドネシアからの亡命希望者が故意に船を故障させ、それを口実に救護を求める例が少なくないからだ。