噴火のクルド山山麓の集落を今度は土石流が直撃か
先に噴火したインドネシア東ジャワ州クルド山(標高1731㍍)山麓の集落を、今度は降雨により土石流が発生し山麓の河川が氾濫し、流域の集落を直撃しそうな事態となっている。
火山地質災害対策局(PVMBG)によると、火口から出た灰や岩、溶岩などの噴出量は計1億500立方㍍。このうち3000立方㍍が山麓に堆積したとみられる。噴火後、クルド山周辺では繰り返し雨が降り、2月18日夜、クディリ県クプンのコント川が氾濫してモスクや家屋数軒を直撃。一帯は1㍍ほど土砂で埋もれたという。幸いけが人はなかったが、クディリ県とマラン県を結ぶ橋が土砂で寸断された。
今後の降雨量次第だが、土石流がクルド山南西部を源流とする6本の川に流れ込み、流域の集落を襲う可能性が高まっているという。クルド山山頂から半径10㌔以内の住民に対する避難勧告は引き続き出されたままだが、噴火が小康状態にあることと、ストレスの多い避難生活の長期化に伴い、帰宅する住民が相次いでいる。国家災害対策庁(BNPB)は、二次災害に警戒するよう流域住民に呼び掛けている。