タイの政治混乱などでインドネシアが企業誘致に動く
インドネシアは日本や欧米などの企業誘致に積極的に動く計画だ。これはタイの政治的混乱やマレーシアの賃金上昇で、ASEAN(東南アジア諸国連合)域内最大の経済大国であるインドネシアの魅力が高まっているとの判断からだ。
インドネシア調整庁は中部・東部ジャワ州の工業地帯の開発を推進するため、日本及び韓国や中国、欧米を訪問する計画だ。投資調整庁のマヘンドラ・シレガル長官が2月28日、明らかにした。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、政府への抗議デモが続くタイへの投資リスクが高まる中、日本企業はこれまでにも増してインドネシアに注目しているという。
4月の総選挙、7月の大統領選挙を控え、インドネシアへの投資は冷え込むことが予想されるものの、一部の近隣国に比べると政治的リスクが低く、コストも割安との見方から、投資先として同国の魅力が増している。大きな労働力と消費市場はインドネシアの魅力で、周知の通り、国際協力銀行(JBIC)の調査でもインドネシアは中国やインドを抜き、日本企業の事業展開で最も有望な国となっている。