リアウ州の林野焼失1万㌶超 昨年上回る被害の可能性

リアウ州の林野焼失1万㌶超 昨年上回る被害の可能性
 インドネシアのリアウ州を中心とするスマトラ島の林野火災は、広大な範囲を燃え尽くし、いぜんとして収束の兆しが見えない。気象地理物理庁(BMKG)によると、同州内ではこの2カ月まとまった雨がほとんど降っていないことから被害が広がっている。同州のアナス・マアムン知事は3月5日、火災による焼失面積は、州内だけで1万1138㌶に上っていると語っている。また、林野火災の煙害により全体で3200万人以上が呼吸器官などの健康被害を訴えているという。地元紙が報じた。
 火災のほとんどが農業に使う火が泥炭層や林野に燃え移ったとみられる。季節は乾期に向かうだけに、被害はさらに拡大する可能性が高い。マレーシア、シンガポールなど近隣国に流れる煙害が、1997年以来最悪になった昨年を上回る可能性もあるとして、中央政府は消火とパトロールに力を入れている。