森永、ロッテ、グリコなど日系菓子企業の進出相次ぐ
森永製菓、ロッテ、江崎グリコなど日系菓子各企業のインドネシア進出が相次いでいる。これは同国の大きな消費購買力を見込むとともに、ASEAN(東南アジア諸国連合)域内への輸出需要を織り込んでいるためだ。また、同国が人口の約9割がムスリムで、ここで「ハラル認証」を取得できれば、中東をはじめとするイスラム圏への輸出の道が開けるとの思惑があるからだ。
森永製菓は、東南アジアで初めての生産拠点として進出、2015年から世界戦略商品として銘打つソフトキャンディ「ハイチュウ」を製造販売する計画だ。ロッテは4月ごろから現地生産のソフトケーキ「チョコパイ」と「カスタードケーキ」を売り出す。江崎グリコは3月中に販売会社を設立する予定だ。世界で販売強化するチョコレート菓子「ポッキー」を2015年に、13年比2倍の10億円の売り上げを目指す。海外で初の冷菓工場も建設し、15年に販売開始する予定だ。UHA味覚糖やカルビーも製造拠点を設置する計画を明らかにしている。
こうした状況に、製菓市場のシェア獲得争いが一段と熱気を帯びている。江崎グリコはジャカルタを中心に活動するアイドルグループJKT48を、UHA味覚糖は人気歌手アグネス・モニカさんをそれぞれ宣伝に起用し、知名度向上に努めている。