電力値上げは長期で緩やかに JJCが政府に意見書
ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)はこのほど、インドネシア政府に対し5月から年内に計画されている大規模産業向けの電気料金値上げの期間を、長期で緩やかにすることを求める意見書を提出し、日系企業には製造業が多いので今後の投資に影響を与えると再考を促した。70社ほどのアンケート結果から、電気料金の値上げが実施された場合、計130億円の電力コストの上昇が予想されるとしている。
インドネシア政府は5月1日から年内に2カ月ごとに計4回の段階的値上げを検討しており、敷設容量が200㌔ボルトアンペア(kva)超の「I3」が最終的に38.9%、3万kvaを超える「I4」が計64.7%それぞれ引き上げられる見込みだ。「I3」は四輪、二輪などの製造業が集まる。「I4」は生産工程で電力を多く使う素材産業が含まれる。
インドネシア産業界からも猛烈な反発の声が上がっている。インドネシア経営者協会(アピンド)のソフヤン・ワナンディ会長も「64%もの値上げに対応するには2~3年は必要だ。1年では国内産業が崩壊する可能性もある」と危機感を示している。
国家予算の電力補助金は財政を圧迫しており、2013年の不足分も合わせ、14年の補助金は71兆4000億ルピアが計上されている。