AEC発足でASEAN域内観光市場4800億㌦の試算も
ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国の政府観光局は、域内観光市場の成長戦略を打ち出し、旅行客誘致に取り組む。これは2015年のASEAN経済共同体(AEC)の発足をにらんだもので、25年までに同市場が4800億㌦規模に成長するとの試算もある。じゃかるた新聞が報じた。
ASEAN政府観光局が設置したASEAN観光マーケティング・コミュニケーション・ワーキンググループは、域内10カ国を単一市場として域内全域へ旅行客を誘導する仕組みを練る。クルーズツアー、各国の世界遺産を巡るツアー、自然を満喫するツアー、文化慣習を体験できるボランティアツアーなど軸に旅行客を呼び込む計画だ。
域内の旅行客は現在、ミャンマーを除きビザ免除で渡航が可能だが、今後は出入国税や旅行税を廃止しアクセス向上を図る。域外の旅行者については、一つのビザで域内を自由に通行できる「単一ビザ」の導入を検討している。
インドネシアの観光創造経済省はマリンスポーツ、医療ツアーに注力する方針だ。国内16カ所を観光開発地域に指定し、港湾整備を進める。マリ観光創造経済相は、AECは大きなビジネスチャンスだと強調している。