ブータンでキノコ栽培 郡上市の企業がトブゲイ首相に提案
ブータン政府のツェリン・トブゲイ首相は3月27日、首都ティンプー市内の首相官邸で、徳田ひとみブータン王国名誉総領事ら経済交流訪問団と会談した。首相は、訪問団参加企業のハルカインターナショナル(郡上市和良町)による、キノコ栽培の技術支援の提案に強い関心を示した。会談を受け、両国関係者らが世界銀行などによる資金援助に関する協議に入った。
会談では訪問団の原丈人内閣府参与らが「山岳地帯が多いブータンでは、キノコ栽培が農業所得の向上につながる」と説明。世界銀行などによる小口融資の手法を活用するよう求めた。これに対し首相は「キノコ栽培の技術は興味深い。融資の手法は素晴らしい仕組み」と応えた。
同国はこれまで日本からシイタケ栽培の技術支援を受けてきたが、大きな成果にはつながらなかった。ハルカインターナショナルは日本で唯一、菌床シイタケの有機栽培の技術認定を受けている。ブータン政府は近年主力産業の農業について、農薬や化学肥料を使わないオーガニック農業の方向性を打ち出し、農作物の輸出拡大により輸入超過の打開を図ろうとしている。岐阜新聞電子版が報じた。