ガス燃料普及へ 環境整備含めガス燃料車の普及後押し
インドネシア政府は、石油燃料からのシフトを含めガス燃料(BBG)普及を強力に推進していく考えで、天然ガススタンドの増強などそのための環境整備を進め、ガス燃料車の普及を後押ししていく。地元メディアによると、政府は2016年から公共交通機関へ、ガス燃料と石油燃料の両方を使用できる車両の運行の義務付けを計画している。
政府のガス燃料の普及推進には①石油燃料の輸入や補助金支出を抑える②年々生産量が減少している原油に比べ、天然ガス生産は安定している③ガス燃料は石油燃料に比べ排気ガス中の有害物質が少なく、環境への負荷が少ない④民間調査機関リフォーマイナー・インスティチュート(RI)によると、国産ガス燃料の原価は軽油やガソリンなどの石油燃料の50~60%程度と安価-などの数多くのメリットがあるためだ。RIの試算では、石油燃料の14年の割当量4800万㌔㍑分の補助金をガスに移行した場合、同量のエネルギー消費があったとしても120兆ルピア(約1兆1000億円)節約できるという。
このため、政府はガス燃料の補給基地の設置・普及も急ぐ。ヒダヤット工業相によると、15年までに全国45カ所に天然ガススタンドの設置を予定している。17カ所は14年の政府予算から、残りはプルタミナなど国営企業が資金を出す。設置場所は多くが首都圏で、他は中部ジャワ州、東ジャワ州、西ジャワ州、リアウ州など。