14年の成長率5.7% 回復は大統領戦後 ADBが見通し
アジア開発銀行は4月1日、2014年版「アジア経済見通し」を発表した。これによるとインドネシアは補助金燃料の値上げや、経常収支の悪化から成長が鈍化した13年と基調に大きな変化はみられず、14年の成長率は総選挙や大統領選による政策の不透明さから5.7%と予測。ただ、大統領戦後には投資が再び増え、15年には6.0%まで回復するとしている。
インフレ率は、13年は8.38%まで上昇したが、14年には5.7%、そして15年には4.8%に落ち着くとみている。内需はいぜん好調に推移すると予測。投資予測では選挙で負託を受けた新しい政府がインフラ投資を加速させ、低インフレの実現と経常赤字の改善に貢献すると期待している。
不安材料として挙げているのが、農作物の作柄と中国の景況動向だ。天候悪化による作物の生産量の不足からのインフレ率の上昇、そしてインドネシアの最大輸出相手国、中国の景気減速が経済全体に大きな影響をもたらすと指摘している。