日光市 旅行会社と連携し東南ア照準に外国客誘致

日光市 旅行会社と連携し東南ア照準に外国客誘致

栃木県日光市は、東日本大震災で減少した外国人宿泊客を回復させるため、アジアに現地支店網を持つ大手旅行会社と委託契約を結び、誘致活動に取り組む方針だ。シンガポールなど海外3カ国にある旅行会社の支店に宿泊をセットにした旅行商品の販売ほか、観光情報の発信などの業務を委託する。中国に加え、訪日客が急増している東南アジアからの観光需要の取り組みを強化したい考えだ。

これにより、今後1年で震災前の水準となる年間7万人台への回復を目指す。連携する旅行会社は、同市に指定業者登録しているJTB、近畿日本ツーリスト、トップツアー、日本旅行から提案を受け、企画入札で委託先を選定する。委託上限額は年間1200万円。契約期間は2015年3月末までになる。

 日光市の13年の外国人宿泊客数は前年比7.3%減の4万666人だった。前年に比べ台湾、中国、韓国からの宿泊客数が計3669人減った一方、東南アジアからの宿泊客数は2倍以上に増えた。とくにタイは2.3倍の3511人と激増。シンガポールは67.5%増の906人、マレーシアは62.1%増の504人に上った。