ジャカルタ特別州が40社の最低賃金の実施延期を承認
地元紙によると、ジャカルタ特別州労働局は3月4日、赤字が続くなどの条件を満たした40社に対し、2013年の地方最低賃金の実施延期を承認した。前年比で40%以上、最低賃金が上昇したことを受け、経営側の負担を軽減し、労働者の大量解雇を防止するのが狙い。
労働局長によると、ジャカルタで少なくとも360社が最低賃金の実施延期を要請していた。今回このうちの40社に履行延期を認めた点について、もし要求を受け入れなかったら、何千人もの労働者が解雇されるだろう-と話した。今回承認された40社は、新しい最低賃金制度の実施を6カ月延期できる。6カ月後に再評価し、いぜんとして履行が困難な状況であれば、さらに6カ月の実施延期を認めることもある-としている。
ジャカルタ特別州の今回の措置に対し、労働組合側は新しい最低賃金の即時実施を求め、抗議の声を強めている。4日には労働者数百人が中央ジャカルタの州庁舎に集まった。
インドネシア経営者協会(アピンド)は、新しい最低賃金の水準で給与を支払った場合、国内の企業約1500社で計50万人の労働者が3月にも失業する可能性があるとしている。