エルニーニョ対策急ぐアジア各国 コメ不足など懸念
アジア各国が今夏の発生が予測されている「エルニーニョ現象」に備えた対策を急いでいる。インドネシア政府は作付けの早期前倒しを勧めるカレンダーを配布。マレーシアとフィリピンは、水の供給管理体制を強化している。インドも食料備蓄の積み増しに動いている。
エルニーニョ現象が発生した場合、オーストラリア、東南アジア、インドで干ばつが発生する恐れがある。2007年にエルニーニョが発生した際には、干ばつで食料価格が高騰。コメの価格は2008年に1㌧当たり1000㌦を超え、エジプト、カメルーン、ハイチでは暴動も起きた。前回の2009年にエルニーニョが発生した際には、インドで約40年ぶりの大規模な干ばつが発生。コメの生産量が1000万㌧減少し、砂糖の国際価格も約30年ぶりの高値を付けている。ロイター通信が報じた。