カネカ マレーシア工場で高機能素材増産へ大型投資
カネカは今後3年間でマレーシア工場に最大400億円を投じ、東南アジアで需要が拡大していく水道管や建材向けの高機能素材を増産する。これにより、同社は2017年3月期に連結売上高を2000億円近く上積みして7000億円にする計画。生産・輸送コストで優位なマレーシア工場を世界最大の生産拠点として海外事業の拡大を急ぐ。日本経済新聞が報じた。
新たに①窓ガラスとサッシ部分や建材同士の隙間を埋めるシーリング用の充填材②自動車の内装材や農業資材に使う生分解性樹脂③ウィグなど付け毛に使うアクリル繊維-なども生産あるいは量産する。
マレーシア工場は現在、水道管などの強度を高めるために塩化ビニールに混ぜる樹脂改質剤やプリント基板向け樹脂を生産、タイヤ中国などにも出荷してきた。大型投資で改質剤の生産設備を増強するほか、生産品目を増やす。同工場の出荷額は21年3月期までに年間1400億円以上となり、現在は同社で最大拠点の高砂工業所(兵庫県高砂市)を超える見通しだ。