レタス生産日本一長野県川上村がシンガポールで試験販売
レタス生産量日本一の長野県・川上村の生産者組織が、日本貿易振興機構(ジェトロ)と連携し、シンガポールで試験販売を開始した。海外に継続的・安定的な新たな販路を開拓することで、価格の安定化につなげ、農家の所得確保を目指す。NNAが報じた。
この試験輸出を担うのは、川上村役場と農業協同組合などからなる「川上村野菜生産販売戦略協議会」。地場大手青果卸を通じて、スーパー最大手の労組系NTUCフェアプライスが展開する高級スーパー「フェアプライス・ファイネスト」10店舗で8月8日に試験販売を開始した。プロモーション価格として、レタスを1玉2.9シンガポール(S)㌦(約230円)、グリーンボールを4.9S㌦、ハクサイを5.9S㌦で販売する。
ジェトロは農林水産物・食品輸出の成功事例を目指す取り組みを支援する「1県1支援プログラム」の一環として、側面から支援。これまでに現地の青果輸入業者や、大量の仕入れが見込める飲食チェーンとの商談の場を設け、経営者が川上村に視察にくるなど前向きなやり取りができたという。しかし、輸送手段・時間とコスト、輸送時間にからむ品質の劣化の問題、既存の割安な米国品との価格差など、克服しなければならない課題は多く、新販路開拓のハードルは高い。