2015年の経済統合控え東南ア域内のM&A活発化
2015年末の東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済統合(=AEC)を控え、域内のM&A(合併・買収)が活発になってきた。1~6月は金額ベースで前年比27%増と3年ぶりにプラスに転じた。欧米を軸に7割増えた世界全体の伸び率は下回るものの、食品や金融、エネルギーで需要拡大に先手を打つ大型案件が目立つ。域内での生き残りや世界市場への挑戦も念頭に、東南アジア企業のM&Aに拍車がかかりそうだ。日本経済新聞が報じた。
米調査会社トムソン・ロイターによると、1~6月の東南アジア企業による自国、域内他国の企業を対象にしたM&A(資本参加も含む)は227億㌦(約2.3兆円 )。欧州の債務危機や中国の成長鈍化を受け、11年をピークに2年連続で減っていたが増加に転じた。低コストで資金を調達しやすい市場環境も背景にある。案件数は575件とほぼ横ばいで、大型案件が牽引している。