大手商社のアジアでの病院運営事業広がる

大手商社のアジアでの病院運営事業広がる

 三井物産、双日、豊田通商など大手商社のアジアにおける病院運営事業が広がりをみせている。三井物産がアジアの病院運営事業の拠点としているのは、同社が約20%を出資する病院グループのIHHヘルスケア。同グループは現在シンガポールやマレーシア、トルコなど9カ国で計37病院を運営している。

 豊田通商は、日本で病院経営ノウハウを持つセコム医療システム(東京都渋谷区)、インドの現地財閥との共同で今年3月に、インド南西部のベンガルールに総合病院を開設した。今後シーツやタオルなどの供給サービスを含めた周辺事業も展開するほか、アフリカからの患者受け入れなども計画する。また、同病院事業には国際協力銀行(JBIC)が約11億円を出資する。

 双日は病院運営支援会社のキャピタルメディカ(東京都港区)と資本・業務提携し、海外展開に向け、自社のアジアでの情報網」や事業基盤の活用を見込む。周辺事業などを付加することで、病院事業のバリューアップを図る。すでにモンゴルで2015年に開設予定の総合病院向けにコンサルティングを始めるなど着々と事業化を進めている。日刊工業新聞が報じた。