クールジャパン投資第1弾 民間合わせ600億円規模
官民ファンドのクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)は9月25日、第1弾となる投資案件を発表した。同機構は4件で140億円強を投じ、民間資金と合わせると最大約600億円規模となる。日本のアニメやファッションなど海外で人気がある若者文化を産業として後押しする。
海外に漫画やフィギュアなどを売り込むベンチャー企業に出資。インターネットで通信販売するトーキョーオタクモード(米デラウェア州)に同機構が今後3年間で最大15億円を投資する。民間のベンチャーキャピタルからも追加出資を募り、米国や東南アジアでの物流拠点の整備や、マーケティングの強化費用に充てる。また、和食を東南アジアに売り込むため物流網も整える。川崎汽船と日本ロジテムと組み、ベトナム・ホーチミン郊外で官民合計で15億円出資する。冷凍・冷蔵できる大型の倉庫を2016年までに建設する。
マレーシアのクアラルンプールでは三越伊勢丹ホールディングスが展開する百貨店を全面改装。テナントを入れ替え、ほぼ日本の商品を扱う店にする。中国・寧波市ではエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングと組み、日系で最大級の百貨店を建設する。