JR4社の4〜9月期 3年ぶり最終黒字 移動需要回復で

JR東日本、JR西日本、JR東海、JR九州のJR4社の2022年4〜9月期決算が11月1日出揃い、各社いずれも同期間として3年ぶりに最終黒字となった。新型コロナウイルス禍による行動制限が解除されたことに伴い、鉄道の利用需要が回復したため。
JR西日本の純損益は645億円の黒字(前年同期は686億円の赤字)、JR九州は120億円の黒字(同20億円の赤字)、JR東海は969億円の黒字(同444億円の赤字)、JR東日本は271億円の黒字(同1,452億円の赤字)だった。

JAL4〜9月期 3年ぶりに本業黒字に 旅行需要回復

日本航空(JAL)が11月1日発表した2022年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、本業の損益が3億8,200万円の黒字(前年同期は1,518億円の赤字)と同期間として3年ぶりに黒字となった。過去2年、新型コロナウイルス禍で激減した旅行・移動需要のもとで大幅な赤字の計上を余儀なくされていたが、政府の入国制限緩和などで旅行需要が回復、貨物輸送も好調を維持した。
2023年3月期について、売上収益を前期比2.1倍の1兆4040億円と、従来予想から140億円引き上げた。国際便の旅客収入が400億円、貨物郵便収入が300億円上振れする見込み。

OKI ルート配送最適化AIに配送時間プログラム

沖電気工業(OKI、本社:東京都港区)は10月31日、スマートロジスティクスを支援するアルゴリズム「コスト最小型ルート配送最適化AI」に、熟練社員の配車技量をAI化させた配送時間調整などのプログラムを新たに開発したと発表した。これにより、経験のある一握りの熟練社員に依存していた配車調整業務を平準化させることが可能になる。また、従来では考慮できていなかった配送先の搬入作業時間についても設定できるようになり、搬入時間帯を被らせないなどの対応も可能となる。

三井不G 北海道などと建築物の木材利用促進協定

三井不動産(本社:東京都中央区)、三井不動産レジデンシャル(本社:東京都中央区)、三井ホーム(本社:東京都新宿区)は10月31日、北海道、北海道森林組合連合会、北海道木材産業協同組合連合会との間で、建築物木材利用促進協定を締結したと発表した。北海道の、企業等との協定締結は初の事例となる。
三井不動産グループは「&」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、グループビジョンに「&EARTH」を掲げ、社会・経済の発展と地球環境の保全に貢献している。同グループは北海道に約5,000haの森林を保有し、毎年約1万7,000トンのCO2を吸収、生物多様性の保全に貢献するとともに、持続可能な「終わらない森」づくりを推進している。
一方、不動産業については木材の利用を積極化しており、戸建住宅だけでなくオフィスビル、マンションなど木造建築物の開発に取り組んでいる。

「ジブリパーク」開業 ジブリの世界に熱い視線

スタジオジブリの世界観をテーマにした公園「ジブリパーク」(所在地:愛知県長久手市)が11月1日、開業した。待ちわびたジブリファンらが午前10時の開業時間の2、3時間前から列をつくった。
愛・地球博記念公園(157ha)の一部、7.1haを活用して設(しつら)えられたジブリパークは、映画「千と千尋の神隠し」「となりのトトロ」「耳をすませば」「天空の城ラピュタ」「紅の豚」「崖の上のポニョ」などの世界に誘う展示品や施設が立ち並ぶ。
この日は計画されている全5エリアのうち、ジブリ作品の名場面を実物大で再現したセットが並ぶ「ジブリの大倉庫」、トトロの世界などを表現する「どんどこ森」、「耳をすませば」の舞台が再現された「青春の丘」が先行開業した。残りは「もののけ姫」がテーマの「もののけの里」が2023年秋、「魔女の宅急便」などがテーマの「魔女の谷」は2024年3月の開業予定。
施設を整備する愛知県は、全面開業する2023年度以降の経済効果を年480億円と試算している。

パナソニック 米カンザス州で車載電池新工場建設

パナソニック エナジー(本社:大阪府守口市)は10月31日、米国カンザス州で車載用円筒形リチウムイオン電池の新工場を建設すると発表した。2022年11月より工場建設を開始し、2024年度中の生産開始を目指す。
同工場はネバダ州に続く米国における車載電池の第2工場となる予定。新工場の初期の生産能力は30GWh程度を予定。

21年度法人所得13.3%増の79兆円と過去最高 国税庁

国税庁は10月31日、2021年度決算で法人の申告所得総額が前年度比13.3%増の79兆4,790億円となり、過去最高だったと発表した。増加は2年連続。業種別にみると、製造業が前年度比31.4%増の24兆7,162億円、卸売業は同25.5%増の7兆958億円、料理・旅館・飲食業はほぼ倍増の6,676億円だった。
深刻法人税額同14.9%増の13兆9,232億円。申告件数は約306万5,000件。黒字申告の割合は前年度から0.7ポイント増え35.7%だった。

大日本印刷 ディスプレイの防眩フィルムで抗菌認証

大日本印刷(本社:東京都新宿区、以下、DNP)は10月31日、ディスプレイ用の防眩(ぼうげん)フィルムで、抗菌および抗ウイルス性能に関する抗菌製品の技術評議会(SIAA)の「SIAA認証」を取得し同日、製品の提供を開始すると発表した。
防眩フィルム、ディスプレイの最表面に用いて照明や外光の映り込みや眩しさを抑え、画面を見やすくする光学フィルム。
DNPはディスプレイ用表面処理フルムで世界トップシェアを獲得しており、今回SIAA認証を取得した抗菌・抗ウイルス性能を有した防眩フィルムを製品ラインアップに加えることで、生活者にとってよろ安全・安心で衛生的かつ快適な環境の提供につなげていく。

花王と武田薬品 タイのデング熱予防・対策で覚書

花王の子会社、花王インダストリアル(タイランド)と武田薬品工業の子会社、タイ武田は10月28日、タイで最も深刻な社会問題となっているデング熱感染症について、「タイ・デング熱感染症予防および対策に関する覚書」を同日締結したと発表した。これは両社が民間企業として初めてタイの機関とも連携し、長期的に実施する協力体制で、両社はさらにサポートする地域を全国に拡大することを目指す。
バンコク都では、2022年の9カ月間だけでもデング熱感染症患者数として3,000名以上が確認されており、死者も出ている。両社は啓蒙活動やバンコク都全地域での効果的キャンペーンを展開していく。

中国EV大手BYDの1〜9月純利益3.8倍 販売拡大で

中国の電気自動車(EV)大手、BYDが10月28日発表した2022年1〜9月期決算は純利益が前年同期比3.8倍の98億元(約1,900億円)となった。売上高は同84%増の2,676億元だった。新車販売台数が2.6倍の118万台に増え、EVとプラグインハイブリッド(PHV)の販売拡大が好業績につながった。