日本 パキスタン ムルタン市気象レーダー整備費支援

日本政府は2018年に署名の署名・交換済みの無償資金協力「ムルタン市気象レーダー整備計画」(20億4,200万円)について、価格高騰の事情を踏まえ、贈与の限度額を28億200万円に変更する。3月20日にパキスタンの首都イスラマバードで両国代表者の間で、この旨の署名・交換が行われた。
これはパキスタンのパンジャブ州ムルタン市に気象レーダーシステムを整備することにより、同国の災害を引き起こす気象現象の監視能力の強化および気象・洪水情報予警報の精度向上を図るもの。これにより、災害被害の軽減策の実施促進、二次災害防止につながることが期待される。

岸田首相 ウクライナ・キーウ訪問 ゼ大統領と会談

岸田首相は3月21日、ウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。主要7カ国(G7)の議長としてウクライナへの揺るぎない連帯を表明。同国には2022年以来、総額71億ドルの人道財政支援を決めているが、今回エネルギー分野への新たな無償支援4.7億ドルの供与を明らかにした。また、殺傷能力のない装備品3,000万ドル(40億円程度)相当を供与する。
このほか、5月に開催するG7サミットにオンライン形式でゼレンスキー大統領を招待し、ゼレンスキー大統領の快諾を得た。

日印首脳「現状変更許容せず」モディ氏 G7に出席

岸田首相は3月20日、インドの首都ニューデリーでモディ首相と会談した。両首脳は①中国を念頭に東シナ海や南シナ海での一方的な現状変更の試みを許容しないことを確認②拉致問題を含めた北朝鮮情勢やスリランカの債務問題に関する緊密な連携で一致③5月に広島で開催する主要7カ国首脳会議(G7サミット)に招待し、モディ首相も出席の意向を示した。
このほか、G7やG20の場でも法の支配に基づく国際秩序の維持・強化していくことを明確にすると話し合った。

IPEF 5月までに成果めざす バリ島で交渉官会合 

米国が主導し、日本、インドなど14カ国が参加する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の交渉官会合が3月13〜19日、インドネシアのバリ島で開かれた。交渉官会合は正式な交渉入に合意して以降、3回目。
貿易、サプライチェーン(供給網)、クリーン経済、公正な経済の4分野について、進捗を確認した。5月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合までに一定の分野で成果を得ることを目指す。

日本・ドイツが首脳会談, 政府間協議 経済安保強力

岸田首相とドイツのショルツ首相は3月18日、首脳会談および日独政府間協議について記者会見した。両政府は①サプライチェーン(供給網)の強靭化など経済安全保障分野の強力を推進②経済的威圧や国家主導の不正な技術獲得、非市場的な政策や慣行に対抗するため協力するーなどの方針で一致した。
また、国連安全保障理事会改革を含む国連の機能強化や核軍縮・不拡散での協力を確認。ウクライナ侵攻に関し、厳しい対ロ制裁と協力なウクライナ支援を継続。ロシアによる核兵器の威嚇は断じて受け入れられず、核兵器の使用はあってはならないとの認識を共有した。
5月のG7サミット成功に向けて協力。「自由で開かれたインド太平洋」の実現や安保協力の強化、東・南シナ海での力による一方的な現状変更に強く反対するーなどで一致した。

日韓首脳会談 シャトル外交,安全保障対話再開で合意

岸田首相は3月16日、2022年5月の就任以来初めて来日した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と首相官邸で約1時間半会談した。両首脳は日韓関係を強化する方針で一致し、両首脳が相互訪問する「シャトル外交」や、外務・防衛当局による「日韓安全保障対話」を約5年ぶりに再開させることで合意した。
2011年12月に途絶えているシャトル外交「の再開に関し「形式にとらわれず、頻繁に訪問する」ことを確認した。半導体などの安定供給を念頭に、経済安全保障に関する協議を立ち上げることでも合意した。

日本ASEAN友好50周年で女子サッカー交流大会

日本ASEAN友好協力50周年認定事業「JENESYS U-17 Womans Football Memorial Cup」が、3月16〜21日、沖縄県うるま市具志川多種目競技場で開催される。
この事業は日本とASEANの青少年の相互理解と友好促進を目的にASEAN9カ国および東ティモールのU-17女子代表チームを招聘し、U-16日本女子代表およびうるま市選抜女子代表チームを含む合計12チームでサッカー交流・親善試合を行う。来賓として、日本側から元なでしこジャパンの澤穂希氏、宮間あや氏のほか、ASEAN事務所、沖縄県うるま市、日本サッカー協会関係者らが出席する。

日本 ラオス国立大施設,機材整備に25億円無償支援

日本政府は、ラオス国立大学工学部の施設および実験機材の整備に25億円を無償支援する。これは2022年3月に21億500万円を限度とし、無償資金供与することで署名していたものの、その後の物価高騰の影響で計画の整備には資金が不足することから、今回3億9,500万円を追加贈与することを決めたもの。
ラオスの首都ビエンチャンで3月9日、両国政府代表の間でこの旨の交換公文の署名が行われた。

ドイツ首相 初の政府協議で来日 3/18岸田首相と会談

ドイツ政府は3月10日、ショルツ首相が3月17日から日本を訪問すると発表した。18日に岸田首相と会談し、外務・防衛・財務などの主要閣僚を交えて初の政府間協議に臨む。ドイツ経済界からも企業幹部らも同行し、日本との関係強化を目指す。ショルツ氏の来日は2022年4月以来で、首相に就任してから2回目。