北朝鮮が特定失踪者含め拉致被害者の再調査約束

北朝鮮が特定失踪者含め拉致被害者の再調査約束

 日本政府は5月29日、北朝鮮が拉致被害者や拉致の疑いのある特定失踪者を含む日本人の安否を包括的かつ全面的に再調査すると約束したと発表した。北朝鮮が新設する特別調査委員会で調査を始めた時点で、人的往来や送金、船舶の入港規制など制裁の一部を解除する。

タイ軍が情報統制を強化 219のサイトを遮断

タイ軍が情報統制を強化 219のサイトを遮断

 軍事クーデターでタイの全権を掌握した「国家平和秩序評議会(NCPO)」が、情報統制を一段と強化し出した。地元メディアによると、すでに219のウェブサイトを遮断。「フェイスブック」などソーシャルメディアの検閲も強化しているもようだ。情報通信技術省は今後、投稿内容の検閲などの体制を強化するという。NCPOでは内容が不適切と判断した場合召還も辞さない構えで、クーデター批判の抑え込みと治安維持に神経をとがらせている。

神田外語大学が学食で「ハラル」対応

神田外語大学が学食で「ハラル」対応

 神田外語大学(千葉市)は、改装オープンした学生食堂でイスラム教の戒律に沿った「ハラル食」の提供を始めた。語学の授業を実施している東南アジアの国々に焦点を当て、各国の食文化を体験できるようなメニューを提供するという。今秋をメドに一般市民への開放も予定している。

 入り口にはお祈り前に手や顔を清めるための水場を用意。2階には礼拝スペースも設けて、食事前や授業の合い間にお祈りができるようにしている。

巡礼者預金の不正流用疑惑で宗教相が辞任表明

巡礼者預金の不正流用疑惑で宗教相が辞任表明

 巡礼者預金を不正流用した疑いで汚職疑惑がかけられていたインドネシアのスルヤダルマ宗教相は5月26日、辞任を表明した。同容疑者周辺の約100人に預金や国費で旅行させた可能性も新たに浮上。汚職撲滅委員会(KPK)の捜査では、同容疑者の親族や同容疑者に近い国会議員、宗教省職員ら約100人が政府主催の巡礼ツアー制度を悪用してメッカを旅行した疑いがあることが判明。この際、必要経費の水増し、偽装工作なども指摘されている。地元メディアが報じた。

 巡礼予定者が積み立て、宗教省が運用する巡礼預金は極めて透明性が低く、常に汚職疑惑が取り沙汰されてきた。金融取引報告分析センター(PPATK)によると、巡礼預金は80兆ルピア規模に膨らんでおり、利息が2.3兆ルピア程度ある。この利息分の流用が指摘されてきており、少なくとも2300億ルピアに不正な取引が認められるという。

 

東ジャワ州スラバヤで酒類販売禁止条例を可決

東ジャワ州スラバヤで酒類販売禁止条例を可決

 インドネシア東ジャワ州の州都スラバヤ市議会は5月26日、市内の酒類の販売を禁止する条例案を可決した。スーパーマーケットやコンビニでのアルコール含有量0.5%以上の飲料の販売が禁止される。5月末から施行される。販売店は3カ月の商品撤去の猶予期間がある。地元メディアが報じた。

 スラバヤ市では1月に密造酒を飲んだ若者14人が急性アルコール中毒で死亡するなどの事故が起きている。市民団体「飲酒反対運動」によると、年間で1万8000人が急性アルコール中毒で死亡しているという。スラバヤ市のリスマ市長は同条例について、若者をアルコールから守るための条例と強調している。

14年予算20~30%、総額100兆ルピア規模削減へ

14年予算20~30%、総額100兆ルピア規模削減へ

 インドネシア政府の各省庁や政府機関の2014年予算は大統領令で20~30%にも達する大幅削減を強いられ、急務となっているインフラ整備など各事業への影響は避けられないことになった。削減の総額は100兆ルピア規模。

   主なものを挙げると、公共事業省は当初の84兆1000億ルピアから、この27%に相当する最多の22兆7000億ルピア削減された。これに伴い道路整備、水道整備などに深刻な影響が出るとみられる。このほか、エネルギー鉱物資源省も27%に相当する4兆3000億ルピア、工業省は24%に相当する7000億ルピア、国境管理庁は30%に相当する585億ルピアが、それぞれ削減された。

    各省庁や政府機関は事業への影響を最小限にするとしているが、インドネシア中央銀行のアグス・マルトワルドヨ総裁は、100兆ルピアもの削減の実現は困難としたうえで、「経済成長にも影響を与える」と懸念を示している。地元メディアなどが報じた。

中国 南シナ海での石油掘削調査を継続 新華社

中国 南シナ海での石油掘削調査を継続  新華社

 中国の国営新華社によると、中国が南シナ海・西沙(パラセル)諸島の周辺海域で設置を強行した石油掘削装置について、中国側は5月27日までにこれまでの地点での掘削調査を終え、掘削装置を移動させて新たな地点での調査を始めたことを明らかにした。移動先の地点は明らかにしていない。

エルニーニョ対策急ぐアジア各国 コメ不足など懸念

エルニーニョ対策急ぐアジア各国 コメ不足など懸念

 アジア各国が今夏の発生が予測されている「エルニーニョ現象」に備えた対策を急いでいる。インドネシア政府は作付けの早期前倒しを勧めるカレンダーを配布。マレーシアとフィリピンは、水の供給管理体制を強化している。インドも食料備蓄の積み増しに動いている。

 エルニーニョ現象が発生した場合、オーストラリア、東南アジア、インドで干ばつが発生する恐れがある。2007年にエルニーニョが発生した際には、干ばつで食料価格が高騰。コメの価格は2008年に1㌧当たり1000㌦を超え、エジプト、カメルーン、ハイチでは暴動も起きた。前回の2009年にエルニーニョが発生した際には、インドで約40年ぶりの大規模な干ばつが発生。コメの生産量が1000万㌧減少し、砂糖の国際価格も約30年ぶりの高値を付けている。ロイター通信が報じた。

タイのプミポン国王が軍の実権掌握を正式承認 

タイのプミポン国王が軍の実権掌握を正式承認 

 タイ国営メディアによると、プミポン国王は5月26日、プラユット陸軍司令官に対し、軍事クーデターで全権を掌握した「国家平和秩序評議会(NCPO)」の議長就任を正式に認める勅令を出した。国王が軍の実権掌握を正式に承認する形となる。NCPOは王室条項を除いて旧憲法を廃止している。今後は新憲法起草の「国民会議」、国内改革を進める「改革会議」を創設する方針だ。暫定政権も発足させる意向だ。

    一方、地元メディアによると陸軍施設で身柄を拘束されていた反タクシン元首相派団体、人民民主改革委員会(PDRC)のステープ元副首相ら指導者11人が26日解放された。

インドでモディ新政権発足 経済再建へ改革に期待

インドでモディ新政権発足 経済再建へ改革に期待

 インドで5月26日、総選挙で大勝したインド人民党(BJP)のナレンドラ・モディ氏が首都ニューデリーでの首相就任式で宣誓。「最小限の政府による、最大限の統治」を掲げ、首相を含め45人による前政権時代より簡素化したモディ内閣が発足した。モディ氏は国内広域開発の加速を公約に掲げており、エネルギーや鉄道など製造業誘致の基盤となるインフラ事業を手掛ける多くの企業が、停滞するインド経済の再浮上に向け、大胆かつ迅速な舵取りに大きな期待を寄せている。