4/9の投票に向けインドネシア総選挙 3/16運動開始
インドネシアで3月16日、4月9日投票の総選挙に向け、テレビコマーシャル、街頭演説など3週間余の選挙運動が解禁された。今回は全国政党12党による総選挙。総選挙委員会(KPU)が監視する中、インドネシア全土が総選挙一色となる。14日、大統領候補宣言をしたジョコウィ氏の所属政党、最大野党の闘争民主党が選挙戦をリードする見通しだ。この選挙は7月に行われる大統領選挙のいわば前哨戦だけに、様々な調査で首位を独走したジョコウィ氏の人気が、果たしてそのまま政党人気につながるのか、大いに注目される。
ジャワ島沖で遺体発見 バリ島事故の行方不明の女性か
ジャワ島沖で遺体発見 バリ島事故の行方不明の女性か
インドネシアのジャワ島東部の小島近くで3月16日、ダイビングスーツを身に着けた遺体が見つかった。現地警察は2月、バリ島沖でスキューバダイビング中に行方不明になり、いぜん不明のままのインストラクターの女性、バリ在住の高橋祥子さん(35)とみて、DNA鑑定などで確認を急いでいる。スラバヤの日本総領事館が明らかにした。
遺体が見つかったのは15日、東ジャワ州マラン沖にあるスンプ島の西部の海岸。地元の漁業関係者が海面に浮いているのを発見した。遺体は黒いダイビングスーツを着て背中に酸素ボンベを付けていたという。日本のテレビ各局が報じた。
トヨタが「レクサス」商標で勝訴 イ人の登録抹消
トヨタが「レクサス」商標で勝訴 イ人の登録抹消
インドネシアの中央ジャカルタ商業裁判所は3月13日、トヨタ自動車が高級車ブランド「Lexus(レクサス)」をめぐり、インドネシア人が登録していた同名の商標登録の抹消を求めていた裁判で、トヨタの訴えを認め、当局に取り消しを命じる判決を下した。経済紙ビスニスが報じた。
ジョコウィ氏を大統領候補に正式指名 闘争民主党
ジョコウィ氏を大統領候補に正式指名 闘争民主党
インドネシアの最大野党、闘争民主党(PDIP)は3月14日、7月に実施される大統領選挙でジャカルタ特別州のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)知事を党の大統領候補に指名すると発表した。
ジョコウィ氏は、国政経験こそないが、庶民派でクリーンなイメージが絶大な人気を集め、各種世論調査で3~4割の支持を得て独走状態にあり、致命的なスキャンダルでも起こらない限り、当選は確実視されている。4月9日投票の総選挙を前に、党勢拡大をもくろむPDIP党内から早期の指名発表を求める声が強まっていた。
中部ジャワ州スラメット山噴火 警戒要する人口密集地
中部ジャワ州スラメット山噴火 警戒要する人口密集地
インドネシア中部ジャワ州のスラメット山(標高3428㍍)で火山活動が日を追って活発化、周辺の人口密集地では警戒を要するレベルに近付きつつある。3月2日以降、火山性地震が多発し、10日から小規模な噴火を繰り返しており、人口密集地を抱える周辺の自治体では警戒を強めている。
火山地質災害対策局(PVMBG)は11日、警戒レベルを4段階中、上から3番目の「ワスパダ(注意)」に引き上げ、山頂から2㌔以内への立ち入りを禁止した。12日には800~1000㍍の噴煙を上げ、山頂付近は火山灰が降り積もった。
スラメット山はジャワ島で東ジャワ州のスメル山(3676㍍)に次ぐ2番目の高さで、山麓には観光客でにぎわう避暑地のバトゥラデンがある。
煙害でリアウ州プカンバルの空港閉鎖 16社の全便欠航
煙害でリアウ州プカンバルの空港閉鎖 16社の全便欠航
インドネシアスマトラ島リアウ州で、野焼きが原因の煙霧が広がり、空の便に大きな被害が発生している。同州プカンバルのスルタン・シャリフ・カシム空港が閉鎖を発表した。これにより3月13~15日まで、ガルーダ・インドネシア航空、ライオンエア、バティックエアなど16社の全便が欠航する予定だ。
「最低賃金はKHL以下にすべき」経営者協会が認識
「最低賃金はKHL以下にすべき」経営者協会が認識
インドネシア経営者協会(アピンド)は3月13日、最低賃金について、1カ月生活するために必要な生計費の指標となる適正生活水準(KHL)以下にすべきとの認識を示した。今年が選挙の年で、とりわけ賃上げ圧力が高まることに対する懸念も露わにしている。NNAが報じた。
アピンドのハリヤディ副会長は「最低賃金は法律でKHLの水準に合わせるように規定されているにもかかわらず、多くの地域で大幅に上回っている」と述べた。その結果、労働集約型産業を中心にコスト高で経営難に陥っている企業が出ていると協調した。
ジャカルタ特別州の最低賃金は月額244万ルピア(約2万2000円)で、KHLの230万ルピアを6%上回っているほか、全国9州の最低賃金がKHLを超えている。また、主要な労組連合では、金属労連(FSPMI)を含むインドネシア労組会議(KSPI)が2015年の最低賃金を3割引き上げるよう求めている。
総選挙に17歳未満の子供の動員禁止 国家委が注意喚起
総選挙に17歳未満の子供の動員禁止 国家委が注意喚起
インドネシアの国家子供保護委員会(KPAI)委員長は3月12日、16日から始まる総選挙キャンペーンについて、17歳未満の子供の動員は法律で禁じられており、違反者は刑罰に処されることもあり得る-と注意喚起した。地元メディアが報じた。
KPAIは禁止徹底に向け、総選挙委員会(KPU)、総選挙監視庁と、①年齢を虚偽報告し、実際には17歳未満の子供を運動員に登録、使用②人気票獲得のために、イベントで子供をマスコットに使う-など違反内容15項目を盛り込んだ協力合意書も交わしている。総選挙キャンペーン中は、市民からの通報を受け付ける特別窓口も設置し、監視を強化する。
ジョコウィ氏がメガワティ氏らとスカルノ大統領墓参
ジョコウィ氏がメガワティ氏らとスカルノ大統領墓参
ジャカルタ特別州のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)知事は3月12日、メガワティ元大統領や闘争民主党(PDIP)支持者らと東ジャワ州ブリタルの故スカルノ初代大統領の墓地を訪れた。地元メディアが報じた。PDIP党首のメガワティ氏が大統領候補として擁立することを決めたことを墓前に報告したとも受け取れる。4月9日の総選挙前に発表される予定の、PDIPによるジョコウィ氏指名の日がいよいよ近付いたとの印象を受ける。
「アホック知事」誕生巡り早くも賛否両論飛び交う
「アホック知事」誕生巡り早くも賛否両論飛び交う
インドネシアジャカルタ特別州のジョコウィ知事が闘争民主党(PDIP)の大統領候補として転身すれば、知事に昇格するアホック副知事の言動、政治手法を巡り、そしてその出自が華人という側面も加わって、首都では早くも賛否両論が飛び交っている。
アホック副知事は、旧来の州内にはびこる汚職構造にメスを入れ、抜本的に改革を掲げるジョコウィ知事とのコンビで州政にあたってきた。それだけに守旧派と目されるような勢力とは、様々な場面で対立、反発や反感を招いている側面がある。そうした対立勢力からの反発が顔をのぞかせることが十分予想されるのだ。
同国の地方自治法では知事が辞任した場合、議会の承認を経て副知事が昇格すると規定されている。同副知事もそうした流れを前提に、地元日刊紙に対し、知事に昇格した場合、後任の副知事にPDIPの女優出身のリク国会議員を迎えるとの考えも披露している。
だが、情勢次第で実はそんな思惑通りに事が運ぶとは限らない。議会がこれに”待った”をかけることもできるのだ。州議会は民主党が多数派を占めている。議会が抵抗すれば昇格を引き延ばすことができる。首都の交通渋滞解消策として掲げたタナアバン露天商の撤去・移転を巡っては開発統一党(PPP)のルルン州議会副議長と対立している。加えて、首都においてはムスリムの保守層には根底に華人に対する根強い反発があるといわれ、波風が立つ要素には事欠かない。