伊藤忠丸紅鉄鋼がジャカルタで国営製鉄などと合弁事業
伊藤忠丸紅鉄鋼、インドネシアの国営製鉄クラカタウ・スチール、インド鉄鋼大手タタ・スチールの3社は5月29日、合弁会社を設立することで合意した。合弁会社の名称は、クラカタウ・ナットスチール・コンストラクション・ソリューション。資本金は220万米ドル(約2億2000万円)で、出資比率は伊藤忠丸紅鉄鋼が10%、クラカタウ・スチールの完全子会社クラカタウ・ワジャタマが45%、タタ・スチール傘下でシンガポールに拠点を置くナットスチール・アジアが45%。
総額900万米ドルを投じ、東ジャカルタのチャクン地区にあるクラカタウが保有する1万3720平方㍍の敷地内に工場を建設する。生産能力は年間7万㌧を予定している。首都ジャカルタで建設される大量高速公共交通システム(MRT)の建設などに使われる鉄鋼製品を生産する。伊藤忠丸紅鉄鋼はインドネシアでの事業基盤をさらに強化する。
中国が鉱業部門でジャワ島外に工業団地建設 年央に覚書
中国が鉱業部門でジャワ島外に工業団地建設 年央に覚書
地元メディアによると、インドネシアのヒダヤット工業相はこのほど、中国がジャワ島外に工業団地の建設を計画していることを明らかにした。候補地として、カリマンタンとスラウェシが検討されている。このため、同工業相は今年中ごろに中国とインドネシアの両国政府の間で、鉱物資源の下流分野や精錬所などの投資をするための覚書を締結する予定も明かした。この提携により、中国企業のインドネシア投資が一層促進されるとみられる。
豊田通商がインドネシア自動車部品最大手に5%出資
豊田通商がインドネシア自動車部品最大手に5%出資
豊田通商は5月29日、インドネシア最大の企業グループ、アストラグループの自動車部品メーカー、アストラオートパーツの発行済み株式4.9%を同社の親会社であるアストラ・インターナショナルから取得することで合意した。投資額は8860億ルピア(約93億円)になる見込み。
自動車部品「の鍛・鋳造からプラスチック成型、タイヤ製造、アフターマーケットまで川上から川下まで幅広く事業を展開し、現地の日系自動車・自動車部品メーカーに製品を供給するアストラ・オートパーツに資本参加することで、トヨタ自動車以外の日系メーカーへの販路を拡大するのが狙い。
興銀リースがジャカルタの子会社増資 財務基盤を強化
興銀リースがジャカルタの子会社増資 財務基盤を強化
興銀リースは5月24日、インドネシア・ジャカルタの連結子会社IBJヴェレナ・ファイナンスの増資を引き受けると発表した。日系企業などの進出や設備投資需要が引き続き見込まれるため、財務基盤の強化を図るのが狙い。地元の自動車ローン会社ヴェレナ・マルチ・ファイナンスとの合弁会社、IBJヴェレナ・ファイナンスが6月中に約7割増資し、資本金を現行の1000億ルピアから1660億ルピア(約17億円)に引き上げる。興銀リースは大半を引き受け、出資比率を85%(現行80%)に高める。今後の工作機械や建設機械、車両などに対する金融サービスの需要拡大に備える。
クボタがインドネシアなどで自販機販売、アジア開拓
クボタがインドネシアなどで自販機販売、アジア開拓
クボタはアジアで飲料などの自動販売機事業を展開する。インドネシアで生産し、同国ほか中国、マレーシアで設置する。2015年度に5000台程度、20億円の売り上げを目指す。日本向け自販機の製造拠点があるインドネシアからアジア各国に出荷する。インドネシアでは現地の飲料メーカーと組み、ジャワ島の駅や高校にミネラルウオーター用自販機約10台を設置。自販機の運営業者を開拓し、商品の補充や修理方法などのノウハウを提供し、13年度に同国で1000台の販売を見込む。アジアでは缶やペットボトル入り飲料が急速に普及しており、自販機のニーズが高まると判断した。
第一生命がインドネシア中堅生保株を40%取得へ
第一生命がインドネシア中堅生保株を40%取得へ
複数のメディアによると、第一生命保険はインドネシアの中堅生命保険会社、パニン・ライフに出資する方針を固めた。パニン・ライフの株式の40%を総額300億円強で取得する見込み。パニンは2011年の収入保険料が約2兆5000億ルピア(約250億円)の中堅生保。総資産は約400億円。
大手生保は市場拡大が見込める東南アジアなど新興国でのM&A(合併・買収)を狙っている。とりわけインドネシアは若年世代の層が厚く、今後の中間所得層の増加が見込まれている。それだけに今回の入札にも韓国のサムスン・ライフや日本の富国生命など複数の保険会社が参加していた。
商工中金がBNIと業務提携 顧客企業の支援体制整備へ
商工中金がBNIと業務提携 顧客企業の支援体制整備へ
商工組合中央金庫(本店・東京都中央区)は、インドネシア国営銀行バンク・ヌガラ・インドネシア(BNI)と業務提携した。5月22日、BNIの本店で覚書を交わした。商工中金の海外の銀行との提携は5行目で、インドネシアでは初めて。高い経済成長を続けるインドネシア現地で、顧客企業の支援体制を整備するのが狙い。
進出済みの顧客企業に対してBNIの口座開設や融資への保証といった金融サービスを提供するほか、進出を検討する企業に投資環境や規制などの情報を供与する。商工中金は1936年設立。政府と民間団体が出資する政府系金融機関で、日本国内100カ所に拠点を構えている。
豊田通商グループ3社の半導体・電子部品合弁が始動
豊田通商グループ3社の半導体・電子部品合弁が始動
豊田通商グループ3社による半導体・電子部品販売を手掛ける合弁会社「豊田通商トーメンエレクトロニクスインドネシア」(TTEI)が営業を開始、5月17日、ジャカルタで開所式を行った。豊通エレクトロニクス、トーメンエレクトロニクス、豊田通商インドネシアの3社の合弁で、家電関連向けの販売のほか、自動車部品を中心とする現地需要の増加に対応する。TTEIは資本金250万㌦で1月28日に設立され、4月1日から営業を開始していた。出資比率は豊通エレクトロニクス45%、トーメンエレクトロニクス45%、豊田通商インドネシア10%。
牧野フライス 西ジャワ州ブカシ県に拠点開設し販売強化
牧野フライス 西ジャワ州ブカシ県に拠点開設し販売強化
産業用工作機械メーカーの牧野フライス製作所(東京都目黒区)は、西ジャワ州ブカシ県のリッポー・チカラン地区にテクニカルセンターを開設した。現地の販売とアフターサービスの拠点として、自動車・自動車部品を中心に拡大する需要を取り込むのが狙い。3年後には4000万~5000万シンガポール㌦(約33億~41億円)の売上高を目指す。
テクニカルセンターの敷地面積は1050平方㍍、建屋の建設と設備に500万シンガポール㌦を投じた。インドネシア向けの販売はこれまでシンガポールの拠点から対応していたが、これにより顧客のニーズを直接、的確に汲み取れるようになる。
ホンダが二輪車新工場 稼働時期は来年4~6月に先送り
ホンダが二輪車新工場 稼働時期は来年4~6月に先送り
ホンダの二輪子会社、アストラ・ホンダ・モーター(AHM)は5月17日、ジャカルタ近郊の西ジャワ州カラワン県のブキット・インダ工業団地(BIIP)で二輪車の第4工場を着工した。来年の第2四半期(4~6月)に稼働する予定。同工場の建設計画は昨年3月に発表。当初は今年秋に操業開始する予定だったが、インドネシアの二輪車市場がローン規制の影響を受け、販売が減速していたことから着工時期を遅らせていた。
投資額は3兆3000億ルピア(約344億円)。敷地面積は84㌶。オートマチック(AT)車を生産し、年産能力は110万台。既存工場と合わせた年産能力は530万台となる。新たに3000人を雇用する予定で、従業員数は2万2000人に拡大する。