インドネシア「改革」選択 少数与党の難しい舵取り

インドネシア「改革」選択 少数与党の難しい舵取り

 インドネシア国民は、清廉なイメージと改革実行力に期待、東南アジア諸国連合(ASEAN)の最大人口を擁する国を5年間率いる次期大統領に、ジョコ・ウィドド氏を選んだ。ただ序盤、熱狂的な人気で独走ムードだったものの、終盤、対照的な政治スタイルの対立候補プラボウォ氏の猛追に遭い、大接戦となったように、ジョコ氏の人気に陰りもみられる。地方市長出身で外交や安保の経験不足を挙げる声もある。

 また、大統領選でジョコ氏を支えた陣営は計4党で、10月に発足する国会での議席占有率は37%にすぎない。これではジョコ氏の持ち味である改革の実行力が発揮できないのではないか-との指摘もある。

 しかし、「自党は常に与党、勝った方につく」と公言する政党もあり、連立の組み替え観測も強まり、投資家の信頼も回復、株式市況へ好印象を与えている。いずれにしても政権を安定させるには、国会や対外関係で役割が高まる軍との関係強化が欠かせない。

大統領に“庶民派”ジョコ氏 インドネシア選管集計

大統領に“庶民派”ジョコ氏 インドネシア選管集計

 インドネシア大統領選は、選挙管理委員会による開票結果の最終集計が終了し7月22日、ジャカルタ特別州知事で“庶民派”とされるジョコ・ウィドド氏(53)が当選を決めた。選管の発表によると、得票率はジョコ氏の53.15%に対し、プラボウォ・スビアント氏(62)は46.85%だった。ジョコ氏は10月20日、大統領に正式就任する予定。

 

技術革新指数でインドネシアは2ランク後退し87位

技術革新指数でインドネシアは2ランク後退し87位

 世界知的所有権機関(WIPO)と米国コーネル大学、フランスの欧州経営大学院(INSEAD)などがまとめた、技術革新力に関する「世界イノベーション指数(GⅡ)」2014年版によると、インドネシアは87位にとどまった。前年から2ランク後退した。アジア域内では、香港を抜き首位に立ったシンガポールほか、マレーシア、タイ、ベトナムに次ぐ順位となった。

 調査は世界143カ国・地域を対象に実施。技術革新の可能性と成果を測るために、81点の要素を指数化した。全体の順位は首位スイス、2位英国、3位スウェーデン、4位フィンランド、5位オランダ、6位米国と上位は欧米が占めた。アジアでは7位のシンガポール、10位香港、16位韓国、21位日本、29位中国、33位マレーシアだった。

ウクライナ親ロ派 Bボックスをマレーシアに引き渡す

ウクライナ親ロ派 Bボックスをマレーシアに引き渡す

 ウクライナ東部ドネツク州親ロシア派勢力の指導者ボロダイ氏は7月22日朝、墜落したマレーシア航空機のブラックボックス2つをドネツクでマレーシアの専門家に引き渡した。マレーシア当局の専門家はブラックボックスについて「若干傷んでいるが、全般的には損傷を受けておらず、良好な状態」とボロダイ氏に謝意を示した。ロイター通信などが報じた。

ベトナムが深夜時間帯の飲酒販売の禁止を検討

ベトナムが深夜時間帯の飲酒販売の禁止を検討

 ベトナム保健省は、午後10時から午前6時までの時間帯にビールなどのアルコール飲料の販売を禁止することを検討している。同国政府公式サイトが報じた。詳細は報じられていないが、度を過ぎた飲酒による社会問題への対応策の一つとみられる。ちなみに、同国内の交通事故の6割は飲酒運転が原因とされている。

データ放送を官民で輸出 まずフィリピンで市場調査

データ放送を官民で輸出 まずフィリピンで市場調査

 総務省は今年度から電通や民放キー局、NECなどと共同で、データ放送サービスや関連機器を海外に売り込む。第1弾としてフィリピンで市場調査を行い、交通や気象などどのようなデータの配信にニーズがあるか調べる。日本はデータ放送の技術で先行しており、フィリピンを皮切りに世界の国々に採用を呼び掛ける。

 データ放送は通常のテレビ番組とは別に、文字や画像などを配信し画面上に表示するサービス。ドラマや歌番組などを見ながら、台風の進路を確認したり渋滞情報を得たりすることができる。

タイ・バンコクの日本人学校は3064人で満杯状態

タイ・バンコクの日本人学校は3064人で満杯状態

 海外における日本人学校の規模は、その国への日系企業の進出状況を映す鏡といえる。タイ・バンコクへ2014年4月現在、計3064人に達している。最近10年間で1000人増え、世界最大となった。今年の小学1年生は実に14学級に及ぶ。そのため、現校舎はすでに満杯。3年後を目標に新校舎の建設構想が進むが、それまでの編入学は、定員を超えると今年から順番待ちになっているという。家族帯同の駐在員の新たな悩みの種だ。

両陣営とも開票集計の異議申し立てを準備し弁護団

両陣営とも開票集計の異議申し立てを準備し弁護団

 インドネシア大統領選で覇を競ったジョコ・ウィドド、プラボウォ・スビアントの両陣営は7月16日までに、開票集計結果の憲法裁判所への異議申し立てに備え弁護団を結成した。

 どちらかの異議申し立てが受理されれば、正式に集計結果が公表される予定の7月22日からずれこみ、大統領選の結果確定は8月まで引き延ばされそうだ。地元メディアが報じた。両陣営とも、今回の大統領選での様々な対立候補の不正などを確認したことを明言している。

大統領選「プラボウォ優位」報じた2機関を除籍処分

大統領選「プラボウォ優位」報じた2機関を除籍処分

 インドネシア世論調査協会(PERSEPI)は7月16日、集計データの開示を拒否したJSIとプスカプタスの2機関を協会から除籍した。この2機関は、9日の大統領選投開票直後の開票速報で、7機関がジョコ・ウィドド氏優位を発表した中、プラボウォ・スビアント氏が過半数獲得の速報結果を発表していた。

 協会の指示に対し、JSIは集計データを提出せず、協会からの脱退を申し出ていた。プスカプタスはデータの開示を拒否。このため協会の倫理委員会は2機関とも脱退ではなく、除籍処分とした。また、ジョコ氏過半数獲得を公表したCSISやSMRCなど7機関は協会の規定を満たして、速報データは妥当だと判断した。地元メディアが報じた。

航空会社ランキング バンコクエアが地域部門で首位

航空会社ランキング バンコクエアが地域部門で首位

 英国の航空分野の市場調査会社スカイトラックスがこのほど発表した世界の航空会社ランキング「2014ワールド・エアライン・アワード」の地域航空会社部門で、バンコク・エアウェイズが2013年首位の香港ドラゴン航空を抑えて、トップに立ったことが分かった。

    同ランキングは13年8月~14年5月に世界約160カ国・地域の1885万人の回答に基づく。地域航空会社部門では3位にギリシャのエーゲ航空、4位にシンガポールのシルクエア、5位にカナダのポーター航空が入った。

   14年の「エアライン・オブ・ザ・イヤー」は香港のキャセイパシフィック航空がトップ、2位はカタール航空、3位はシンガポール航空で、全日本空輸(ANA)が6位にランクインした。