国際法に基づく問題解決で一致 日・マレーシア首脳

国際法に基づく問題解決で一致 日・マレーシア首脳

 安倍晋三首相は5月21日、首相官邸でマレーシアのナジブ首相と会談し、中国が圧力を強める南シナ海情勢を巡り、あらゆる問題を国際法に基づき解決することで一致。海上保安組織の人材育成協力も進める。環太平洋経済連携協定(TPP)は早期妥結の重要性を確認した。このほか、安倍首相はクアラルンプール-シンガポール間の高速鉄道計画に新幹線技術の採用を働きかけた。これに対しナジブ首相は、国際入札に日本企業の参加を歓迎すると述べた。

反中国デモ被害企業に支援策 ベトナム政府

反中国デモ被害企業に支援策 ベトナム政府

 ベトナム政府は5月21日までに、反中国デモの被害企業に対する復旧支援策をまとめた。骨子は被害企業に対する法人税、輸出入税、付加価値税、特別消費税の一部減免ほか、賃金支払いの補填。このほか、ベトナム国家銀行(中央銀行)を通じた融資も実施する。

フィリピン・ベトナム首脳が安保連携で一致

フィリピン・ベトナム首脳が安保連携で一致

 フィリピンのアキノ大統領は5月21日、マニラ首都圏でベトナムのグエン・タン・ズン首相と会談し、南シナ海での海洋進出を加速する中国を念頭に、安全保障の分野で連携を強めることで一致した。ズン首相は会談後の声明で「我々は中国の違法な行動に反対する。違法行為をやめ、国際法を順守するよう中国に求める」と非難。また、中国の石油掘削について「違法な掘削や艦船の派遣は、地域の安定と平和、航行の自由を著しく損なっている」と批判した。

 アキノ大統領は「違法な行動の抑制や海洋資源確保のため、比(フィリピン)・越(ベトナム)の沿岸警備隊の連携は深まっている」と述べた。日本経済新聞などが報じた。

アホック副知事が華人で初めて州知事職を代行

アホック副知事が華人で初めて州知事職を代行

 インドネシア大統領選に集中するため、ジャカルタ特別州のジョコ・ウィドド知事が休職するのに伴い、バスキ・チャハヤ・プルナマ(通称アホック)副知事が華人として初めて知事職を代行する。インドネシアは土着の民族が総人口の95%を占めており、アホック氏(48)は少数派のキリスト教徒だ。ジョコ氏が大統領選で勝利すれば、同氏が自動的に昇格し、ジョコ氏の知事の残りの任期を務めることになる。ロイター通信などが報じた。

タイ日系企業の影響は工場で限定的 長期化を懸念

タイ日系企業の影響は工場で限定的 長期化を懸念

  5月20日、全土に戒厳令が発令されたタイだが、これまでのところ、現地に進出している日系企業の工場、店舗に大きな影響は出ておらず、工場の一部だけで限定的なものにとどまっている。ただ、混乱が長引けば観光などへの影響が懸念される。

 タイを訪れた旅行者数は、4月に前年同月比2%減の202万人と3カ月連続で減少した。旅行客数は反政府派のデモの沈静化で、足元では徐々に回復しつつあったが、今回の戒厳令でタイ渡航の自粛を勧告する国が相次ぐ可能性もあるという。また、まだ大きな混乱には至っていないが、物流などへの支障が出始めている。

BJPのモディ氏 26日にインド新首相に就任

BJPのモディ氏 26日にインド新首相に就任

 インド総選挙で圧勝したインド人民党(BJP)のナレンドラ・モディ氏は5月20日、ムカジー大統領に会い、次期首相として組閣の要請を受けた。BJPによると、モディ氏は26日の就任宣誓により首相に就く。地元メディアが報じた。インドでは憲法の規定で下院第1党がより首相を選ぶ。

 

対中姿勢が軟化 ASEANが中国と国防相会議

対中姿勢が軟化 ASEANが中国と国防相会議

 東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は5月20日、ミャンマーの首都ネピドーで非公式の国防相会議を開き、次回のASEANと中国の国防相会議中国で開くことで大筋合意した。会議では紛争の平和的解決でも議論が交わされたが、「厳しい懸念」を表明した5月中旬の首脳会議からまだ日が浅いのにもかかわらず、なぜかASEANの対中姿勢が、大幅に軟化したのが目を引いた。

タイで戒厳令 流血回避へ軍動く 事態収拾見えず

タイで戒厳令 流血回避へ軍動く 事態収拾見えず

 政情混迷が深まるタイで国軍が再び動く事態となっている。5月20日未明に全土に戒厳令が発令され、政府や警察に代わって治安維持など強い権限を握った。タクシン元首相派と反タクシン派がともに首都バンコクで大規模デモを繰り広げる中、流血の事態を回避するため、事態収拾への“仲介者”として踏み込んだ形。

 ただ、過去のクーデターとワンセットの戒厳令とは異なり、今回の戒厳令は異例だ。足元ではまだ大規模な衝突は起きていない。国民には通常の生活を送ってほしいと呼び掛け、夜間外出禁止令も見送られている。

 タイでは5月7日にタクシン派のインラック前首相が失職し、二ワットタムロン副首相が首相代行として選挙管理内閣を率いる。あくまで選挙を通じた事態打開を目指すタクシン派。これに対し、暫定政権の樹立を訴える反タクシン派。事態は収拾へ向かうどころか、双方の攻防は上院も巻き込んで激しさを増している。

山梨で製造の医薬品 静岡空港から初空輸

山梨で製造の医薬品 静岡空港から初空輸

 静岡県が取り組んでいる国際航空貨物の試験輸送事業の一環で、5月22日に富士山静岡空港から山梨県産品がシンガポールへ初めて空輸される。救心製薬(東京都杉並区)が山梨県韮崎工場で製造した医薬品、生薬強心剤「救心」約80㌔㌘で、首都圏の空港に比べ輸送時間短縮、物流コスト低減が図れるという。静岡県は今後の利用拡大に期待している。今回、輸送するのは台湾の中華航空(チャイナエアライン)。NNAが報じた。

日本製粉 ジャカルタ特別州に現地法人設立

日本製粉 ジャカルタ特別州に現地法人設立

 日本製粉は5月20日、インドネシアジャカルタ特別州に現地法人PT.NIPPN FOODS INDONESIA(NFI)を設立したと発表した。ASEAN地域におけるグループの業務用食材および加工食品の販売拡大を図るのが狙い。同社グループの海外進出は4カ国目。NFIの資本金は50万米㌦。6月下旬に営業許可、8月に輸入ライセンス取得後、業務開始する。初年度50億ルピアの売り上げを見込む。

    同社グループはすでにASEAN地域で、1996年、Nippon Flour Mills(Thailand)Ltd.、2006年、NIPPN(Thailand)Co.,Ltd(NPT)などを設立、展開している。今回設立したNFIはNPTが製造する業務用プレミックス類など、現地ニーズに合致する各種食品類をインドネシア国内はじめ、他のASEANに販売、東南アジア事業を拡大する。