生物多様性条約COP15 環境保護30年までの世界目標

カナダ・モントリオールで開催中の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)は12月19日、全体会議を開き、2030年までの世界目標を採択した。
このポイントは①陸・海の少なくとも30%以上を保全・管理地域とする②遺伝情報による利益を先進国企業と途上国で配分する仕組みを開発する③大企業や金融機関が環境負荷を開示し、情報提供する措置④世界の食料廃棄を半減し、過剰消費削減する⑤生態系を破壊する補助金を特定し、2030年までに年5,000億ドル以上削減する⑥先進国から途上国への資金拠出を2025年までに年200億ドル、2030年までに年300億ドルに増やすーの6点。

日本 ジョージアに5億円消防機材供与で防災支援

日本政府は、ジョージアの消火活動を支援するため、5億円の消防機材を供与、無償資金協力する。
ジョージアは国土の4割近くが森林で、急峻な地形と消防車の多くが旧式のものであることから、十分な消火活動ができないという問題を抱えている。気候変動の影響で森林火災が増えている中、防災環境への対応が喫緊の課題となっている。
今回ジョージア政府に対し、日本企業製品の消防車(30mのはしご車および4,000㍑の水槽付きポンプ車)を供与する。

JICA ベトナムの廃棄物発電事業に700万㌦融資

国際協力機構(JICA)は12月9日、ベトナム・ビンズオン省の上水道・廃棄物処理事業者、Binh Duong Water Environment Joint Stock Company(BIWASE)に最大700万米ドルを供与する融資契約を締結したと発表した。アジア開発銀行との協調融資により実施される。
ビンズオン省の1日当たりの一般廃棄物量は、ホーチミン市、ハノイ市に次ぐ2,661トンにに上っており、廃棄物処理施設の増強が求められている。

日本・バングラデシュ EPA締結へ共同研究開始

松野博一官房長官は12月12日、国交樹立50周年にあたるバングラデシュとの経済連携協定(EPA)締結を検討する共同研究を開始すると発表した。
日本およびバングラデシュ両政府は同日「あり得べき日・バングラデシュ経済連携協定(EPA)に関する共同研究」を立ち上げることで一致した。
2021年の日本の対バングラデシュ貿易は、財務相によると輸出入とも増加している。輸出が前年比56.7%増の約23億5,000万ドル、輸入は同10.9%増の14億5,000万ドルとなっている。

G7 ウクライナのインフラ復旧「ロシアが負担」を

G7(主要7カ国)首脳は12月12日、ウクライナ情勢をめぐりオンラインで協議した。首脳声明で、破壊されたウクライナのインフラ施設の復旧に向けて「ロシアが最終的に支払う必要がある」と連帯を表明した。また、脱炭素社会の実現に向けて、議長国ドイツが呼び掛けていた「気候クラブ」の正式発足も確認した。
声明には2023年もウクライナへの財政支援を続けるため、G7財務相が近く話し合うことを盛り込んだ。この首脳協議にはウクライナのゼレンスキー大統領も参加した。

国際賢人会議「核兵器なき世界へ大きな第一歩」

世界各国から有識者らを招き核軍縮を議論する「国際賢人会議」が12月10、11の両日、広島市で開催された。同会議は2023年5月に広島市で開く主要7カ国首脳会議(G7サミット)を念頭に核軍縮に向けた国際社会の機運を高めるため持たれた。会議には核兵器国と非核兵器国の核政策に精通した日本人3人を含む各国の15人が参加。米国のオバマ元大統領、国連のグテーレス事務総長がビデオメッセージを寄せた。
岸田首相は11日、同会議閉会のセッションのあいさつや閉幕後の会見で、「核兵器のない世界に向けて国際的な機運を盛り上げるための第一歩になることを期待している」と語った。また「内容をそしゃくし、G7広島サミットにつなげていきたい」と強調した。第2回国際賢人会議をG7サミットの前に開催すると発表した。さらに2023年中に第3回の会合開催も目指す。

日本の核廃絶決議 国連総会で採択 禁止条約に言及

国連総会は12月7日、日本が提出した核兵器廃絶に向けた決議案を賛成多数で採択した。今回は2021年1月に発効した核兵器禁止条約に初めて言及したほか、北朝鮮による核使用を正当化する動きについて、深刻な懸念を表明した。
この決議には147カ国が賛成、中国、ロシア、北朝鮮など6カ国が反対した。また事実上の核保有国のインド、パキスタン、イスラエルなど27カ国が棄権した。

日本 アフガニスタン難民への人道支援に17.97億円

日本政府は12月5日、スイス・ジュネーブで国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)との間で、アフガニスタン南部の国内避難民および帰還民受け入れ地域における生活環境改善計画を対象に、17億9,700万円の無償資金を供与する書簡の交換を行った。これはアフガニスタン難民への人道支援協力で、保健、衛生、教育および生計向上分野への包括的な支援を行うもので、同国における喫緊の課題である国内避難民および帰還民の生活環境の改善を図る。

国際女性会議「女性の視点を制度・政策に反映」首相

岸田首相は12月3日、東京都内で開かれた、ジェンダー平等の実現などを目的とした3年ぶり6回目の国際会議「国際女性会議WAW!」に出席した。開会式で挨拶した岸田首相は、女性の経済的自立が政権の看板政策「新たしい資本主義」の中核だと強調、「女性の視点を制度や政策に反映することが欠かせない」と述べた。
同会議にはモルドバのサンドゥ大統領、アイスランドのヨハネソン大統領らが参加した。