経団連など主要7カ国(G7)の経済団体が4月20日、東京都内でビジネス版の首脳会議を開き、各国政府などへの提言をまとめた。この中で、グローバルサウス(南半球を中心とした途上国・新興国)を重要なパートナーと位置付け、気候変動問題など国際課題の解決に向けて「強力が不可欠」と明記した。
このほか、①G7に、機能不全に陥っている世界貿易機関(WTO)の改革②G7やEUを核としてハイレベルな貿易投資の枠組みの発足③国際的なデジタルトランスフォーメーション(DX)について、「信頼ある自由なデータ流通(DFFT)」の実現に取り組むべきーなど課題を提言。経団連の十倉会長らが岸田首相に提言を手渡した。
中国に「G7の懸念 直接表明」外相会合が共同声明に明記
長野県軽井沢町で4月16〜18日にわたり開かれていたG7(主要7カ国)外相会合が3日間の協議を終えて閉幕した。5月の首脳会議(広島サミット)に向けた議論の方向性をまとめた。
18日に採択された共同声明で、「G7として初めて法の支配に基づく国際秩序への関与を確認」し、「中国に懸念を直接表明する重要性を認識する」と明記した。
そのうえで議長を務めた林芳正外相は「世界のどこであれ、一方的な現状変更の試みに強く反対すると確認できた」と強調した。また、今回G7外相の共同声明に初めて「経済安全保障」の項目を設け、中国などの経済的威圧に対処するため「信頼性に基づく強靭なサプライチェーンを構築する」としている。このほか、気候変動などの国際課題には「中国と協働する必要性を認識する」とも指摘。中国に「国際社会の責任ある一員として行動するよう」求めている。
天然ガス段階的廃止で合意 G7気候・エネルギー・環境相
日本が議長国を務めたG7(主要7カ国)の気候・エネルギー・環境相は4月15〜16日、札幌市における会合で、二酸化炭素(CO2)削減への対策を講じていない化石燃料の使用の停止に向けた取り組みを強化することで合意した。今回天然ガスを対象に加え段階的な廃止に着手する。ただ、石炭火力発電所の廃止時期の明記は見送った。
再生可能エネルギーの導入目標として、洋上風力発電を2030年までに7カ国合計で2021年実績比約7倍の1.5億KWに引き上げる。太陽光発電は2030年までに現状の約3倍の10億KWに増強する。このほか、海洋プラスチックごみによる新たな汚染を2040年までにゼロにする目標でも合意した。これまでG20では2050までに汚染をゼロにすることで合意しているが、G7では10年前前倒しする。