日本 外交官追放でロシアに抗議 全責任はロシア

在ロシア日本大使館は4月27日、ロシアによる日本の外交官ら8人の国外退去要求を受け、ロシア側に抗議したと発表した。ロシアのウクライナ侵攻を「明白な国際法違反」と批判し、「即刻すべてのロシア軍部隊を撤収するよう改めて強く批判した」と述べた。そのうえで「日ロ関係をこのような状態に追いやった責任は全面的にロシアにある」としている。

JICA タイの電動フェリー27隻導入に協調融資

国際協力機構(JICA)は4月27日、タイのE Smart Transport Company Limitedとの間で、プロジェクトファイナンスによる融資契約を締結したと発表した。同事業は、スポンサー企業のEnergy Absolute Public Company Limited(タイ)が出資し、首都バンコクのチャオプラヤ川に大気汚染物質を排出しない電動フェリー27隻を導入することで、バンコク首都圏の大気汚染や都市環境の改善に寄与するもの。
アジア開発銀行(ADB)、ADBが管理するクリーンテクノロジーファンド、タイ輸出入銀行との協調融資により実施する。同事業は電動フェリーをASEAN地域において商業ベースで大規模導入する初の案件となる。

安保理の拒否権に説明責任 国連総会が決議採択

国連総会は4月26日、安全保障理事会で拒否権を発動する常任理事国に説明責任を求める決議を議場の総意で投票なしで採択した。拒否権が行使された場合、自動的に国連総会を招集したうえで説明を求める。ロシアなどによる拒否権の乱発を抑制するのが狙い。
拒否権を持つ安保理常任理事国5カ国のうち米英仏、原案を作成したリヒテンシュタインなど82カ国が共同提案した。

米 ウクライナや周辺国に7億㌦ 国務長官ら首都訪問

米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官は4月24日、ウクライナの首都キーウで同国のゼレンスキー大統領と会談した。ロシアによるウクライナ侵攻後、初の米政府高官のキーウ訪問となった。この中で米国は追加軍事支援などのに充てるため、ウクライナや周辺国へ約7億ドル(約900億円)を資金援助すると約束した。軍事支援はウクライナのほか中・東欧、バルカン半島の15カ国が対象。そのうちウクライナ向けは3.2億ドル。

「水」サミットで首相が5年で5,000億円支援表明

アジア太平洋地域の首脳らが水に関する問題を議論する「第4回アジア・太平洋水サミット」が4月23日、熊本市で開かれ、水災害対策や水環境改善で各国に取り組みの強化を求める「熊本宣言」を採択した。
岸田首相は、日本の先進技術を活用した質の高いインフラ整備を後押しするため、今後5年間で約5,000億円の支援を実施すると表明した。また、水問題での日本の貢献を盛り込んだ「熊本水イニシアチブ」を打ち出し、ダムや水田を活用した治水技術の供与や、水道施設の整備などに取り組む考えを伝えた。

国連事務総長4/26モスクワでプーチン大統領と会談へ

国連のグテレス事務総長は、4月26日、ロシアの首都モスクワを訪れ、プーチン大統領、ラブロフ外相と会談する。グテレス氏は、ウクライナ情勢について銃声を鎮め、人々が安全に避難できるよう、いますぐ取れる行動を求め協議するという。また、28日にはウクライナの首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領、クレバ外相と会談する。事務総長報道官が発表した。

国連事務総長 復活祭に停戦呼び掛け 人道支援へ

国連のグテレス事務総長は4月19日、キリスト教東方正教の復活祭(イースター)に合わせて21~24日までロシアとウクライナの停戦を呼び掛けた。
停戦が実現すれば複数の人道回廊が設置でき、戦闘が激しい地域からの民間人の避難や人道支援物資の供給が可能になるという。グテレス氏は、1,200万人以上の人々が人道的支援を必要としているとし、今後ウクライナに残っている人の4割に相当する1,570万人まで膨らむとの見通しも明らかにした。