1月倒産 4年ぶり700件台 22カ月連続増 小規模7割超

東京商工リサーチのまとめによると、負債額1,000万円以上の1月の企業倒産は、前年同月比23%増の701件に上った。増加は22カ月連続。1月としては2020年以来4年ぶりに700件台となった。負債総額1億円未満の倒産が全体の7割超を占めた。産業別にみると、飲食業や宿泊業を含むサービス業の倒産は32%増の241件と、最も多かった。

EU 温暖化ガス40年に90%削減案 脱炭素への道筋明確に

欧州連合(EU)の欧州委員会は2月6日、温暖化ガス排出量を2040年に1990年比で90%削減する新目標案を示した。EUはこれまで2030年に55%削減、2050年の排出実質ゼロを掲げてきた。今回これを前倒しし、脱炭素への道筋をより明確にすることで、再生可能エネルギーや電気自動車(EV)の導入を加速させる。
今後加盟国で議論して正式に決める。ただ、この新目標に慎重な国もあり、協議が難航する可能性もある。

ANA「能登復旧支援割」2/8運航分から実施 羽田ー能登線

全日本空輸(ANA)は2月7日、能登半島地震の被災地の復旧や被災者の2次避難を支援する「能登復旧支援割」を8日運航分から実施すると発表した。被災地から避難する被災者や、復旧支援で現地に向かう人向けに、搭乗前日まで購入できる割引運賃「ANA VALUE」を1万円で販売する。対象は2月8日〜3月28日運航分の羽田ー能登線。観光による復興支援ではなく、被災地の復旧を目的とした割引は初めて。

マイナ保険証利用率 国家公務員もわずか4.36% 厚労省

厚生労働省は2月6日、健康保険証をマイナンバーカードと一体にした「マイナ保険証」について、国家公務員の利用率が2023年11月時点で4.36%だったと発表した。厚労省が国家公務員の利用率を公表したのは初めて。また、厚労省だけの利用率は4.88%だった。
政府は2023年12月に、現行の健康保険証を2024年12月2日に原則として廃止することを決めている。ただ、その一方で全国のマイナ保険証の利用率は2023年12月時点でわずか4.29%で、8カ月連続で低下している。

厚労省 4月からHib感染症加え”5種混合ワクチン”定期接種

厚生労働省は4月から、新たに肺炎などを引き起こすHib感染症を加えた「5種混合ワクチン」を正規接種に位置付けて接種する方針を決めた。対象となるのは生後2カ月から7歳半まで。一定の期間をあけて初回接種と追加接種で合わせて4回の接種が行われる。
子どもが接種する4種混合ワクチンは百日せき、破傷風、ジフテリア、ポリオを予防するためのもので、生後2カ月から接種が行われている。

23年の実質賃金2.5%減 給与増も物価上昇に追いつかず

厚生労働省が2月6日公表した毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上の事業所3万余対象)によると、2023年の働く人1人当たりの実質賃金は前年と比べ2.5%減少した。現金給与の総額は増えたものの、物価上昇に追い付かず実質賃金は2年連続でマイナスとなった。
働く人1人当たりの現金給与総額は、基本給、残業代、ボーナスなどを合わせ月平均で32万9,859円となり、前年に比べ1.2%増え、3年連続でプラスとなった。フルタイムが43万6,849円、パートタイムが10万4,570円で、いずれも統計を取り始めた平成5年以降で最も高くなった。
しかし、物価上昇率3.8%と42年ぶりの記録的な高い水準となり、給与増が追い付かなかった。この結果、物価変動を反映した実質賃金で前年に比べ2.5%減少した。

23年消費支出2.6%減 物価高響き3年ぶり下落 総務省

総務省が2月6日発表した2023年の家計調査によると、1世帯(2人以上)当りの消費輸出は月額の平均で29万3,997円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年比2.6%減少した。物価高などで食料や教育への支出が落ち込み、3年ぶり前年を下回った。
内訳をみると食料は2.2%減となった。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」へ移行したことで外食機会が増加した半面、食料品が幅広く値上がりした影響で、在宅での「内食」費が減少した。教育も物価高やオンライン化で支出が抑制され、9.8%減となった。

藤井八冠23年獲得賞金 過去最高1.8億円 羽生氏の記録抜く

日本将棋連盟は2月5日、2023年の獲得賞金・対局料ランキングを発表した。1位は史上初めての全八冠を制覇した藤井聡太竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖(21)で、1989年に統計を出してから過去最高の1億8,634万円で2年連続の1位となった。これまでの最高は羽生善治九段(53)の1億6,597万円だった。
2位は渡辺明九段(39)の4,562万円、3位は永瀬拓矢九段(31)の3,509万円、日本将棋連盟会長の羽生九段は5位で2,604万円。

日本支援のインド高速鉄道に初の地震検知システム導入

インド高速鉄道公社はこのほど、日本が支援するムンバイーアーメダバード高速鉄道事業において、同国初となる早期地震検知システムを導入すると発表した。地震発生時に乗客や重要インフラの安全を確保するために28基の地震計が設置される。高速鉄道の沿線で過去100年間にマグニチュード5.5以上の地震が発生したことがある地域を日本の専門家が調査し、設置場所が選定される。
28基の地震計のうち22基が高速鉄道の路線の変電所および送電システム系統の要所で設置される計画。マハラシュトラ州のムンバイ、タネ、ビラール、ホイサールに8基、グジャラート州のパピ、ビリモラ、スーラト、バルーチ、パドダラ、アナンド、マヘムダバード、アーメダバードに14基が設置される。
日本の新幹線技術に基づく同システムは、地震による初期微動(プライマリー波:P波)を検知し、自動的に電源を遮断するもの。システムの稼働により停電が感知されると非常ブレーキが作動し、対象地域を走行する列車が停止する仕組み。