中国の李強 新首相 5%経済成長「容易でない」

中国の李強首相は3月13日、全国人民代表大会(全人代)閉幕後、記者会見し2023年の経済運営見通しなどについて語った。2023年の「5%前後」と定めた経済成長見通しについて「(達成は)容易でない。さらなる努力が必要だ」と厳しい景気認識を示した。このため、民間企業の成長を重視する考えを示し、ハイテク分野などで米中の対立が続く状況に懸念を表明した。

米大学のコロナ特設サイト更新終了 世界へ状況発信

米国のジョンズ・ホプキンス大学のコロナ特設サイトが3月10日、データの更新を終了した。リアルタイムに公開される情報が少なくなり、正確なデータの把握が難しくなったことが理由としている。
同大学は新型コロナウイルスの感染が広がった2020年1月にこの特設サイトを立ち上げ、世界の感染状況を最新データで国・地域ごとにまとめ、インターネットで発信してきた。そして様々な機関がこの特設サイトを活用してきた。

若田光一さん 5カ月ぶり地球帰還 通算滞在500日超

国際宇宙ステーション(ISS)滞在を終えた若田光一飛行士(59)が3月11日夜(日本時間12日午前)、米国とロシアの飛行士3人とともに、スペースXの宇宙船クルードラゴンで米フロリダ州沖に着水し、帰還した。日本人飛行士最多の5回目、5カ月余りの滞在で、宇宙滞在期間は通算500日を超えた。

WBC侍ジャパン4戦全勝首位 準々決勝はイタリアと

野球の国・地域別対抗戦、第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は3月12日、東京ドーム1次リーグB組が行われ、3大会ぶりに優勝を目指す日本代表「侍ジャパン」がオーストラリアと対戦。大谷翔平の今大会初となる特大先制3ランなどで7ー1で快勝した。この結果、中国、韓国、チェコ戦に続き1次ラウンド最終戦のオーストラリアにも勝利、4戦全勝で首位通過を決めた。
侍ジャパンの次戦は東京ドームで16日に行われる準々決勝。相手は台湾で行われたA組の2位チーム、イタリアに決まった。A組はイタリア、オランダ、台湾、キューバ、パナマの全5チームが2勝2敗に並び、大混戦となった。大会規定により「失点率」で1位キューバ、2位イタリアとなった。

東北被災3県の災害関連死3,700人超 2.9万人余避難

東日本大震災から12年。岩手、宮城、福島の東北被災3県では防潮堤などのハード整備はほぼ完了したが、産業復興はなお途上にあるほか、深刻なのが避難生活者の多さと、被災者らに大きな爪痕を残しているのが「災害関連死」の多さだ。
災害関連死は、災害によるけがの悪化や避難生活の負担により病気で亡くなるケースだ。3県の災害関連死は2023年2月現在、福島県で2,335人、宮城県で931人、岩手県で470人の計3,736人に上っている。
復興庁などによると、2023年2月時点の避難者数は岩手県887人、宮城県1,221人(県外避難のみ)、福島県2万7,399人の計2万9,507人が避難生活している。原発事故で最大12市町村に避難指示が出ていた福島県は、いまも7市町村で避難指示が続いている。
こうした背景から避けられないのが人口減少だ。岩手、宮城の両県の沿岸部にある27市町村のうち9割で震災前に比べて人口が減少。そのうち大半が全国平均を上回るペースで減っている。
故郷の住み慣れた街へ帰りたいけど、避難指示が出たままで帰れない人、避難先で新しい暮らしや結びつきも少しずつできたことや、経済的に帰れない人など、家族を含め被災者ら多くの人々の人生を変えた震災の現実がある。

中国・全人代が閉幕 習近平氏氏「強国建設を推進」

中国の第14回全国人民代表大会(全人代)の第1回会議が3月13日、閉幕した。習近平国家主席は人事面で反・非主流者を徹底的に排除、側近・要所を含めて揺るぎない”習1強”体制を築き上げた。そのうえで、「科学技術の自立自強に力を注ぎ、産業の転換と高度化を進め、強国建設を推進する」と強調。異例の3期目を本格始動した。

米財務省など 破綻シリコンバレー銀行の預金保護発表

米財務省、米連邦準備制度理事会(FRB)、米連邦預金保険公社は3月12日、10日に経営破綻したシリコンバレー銀行(SVB)について共同声明を発表した。イエレン米財務長官は、すべての預金者を完全に保護する方法で破綻処理を完了する措置を講じることで承認した。また、FRBが銀行の資金繰りを助ける新たな枠組みを導入する。

大江健三郎さん死去 ノーベル文学賞作家 88歳

1994年にノーベル文学賞を受賞した大江健三郎さんが3月3日死去したと講談社が発表した。88歳だった。
愛媛県出身。東大仏文科在学中に作家デビュー。『飼育』で当時最年少の23歳で芥川賞に選出された。その後も性や政治を主題とした先鋭的な作品を相次ぎ発表し、脚光を浴びた。
反核や障害を抱えた息子との共生をテーマ‐とした小説を数多く発表。また、『ヒロシマ・ノート』『沖縄ノート』など核問題などについても積極的に発言し、話題を集めた。
代表作に1967年刊行の『万延元年のフットボール』『個人的な体験』『持続する志』『死者の奢り』『われらの時代』『洪水はわが魂に及び』『同時代ゲーム』などがある。