21年度貿易収支5兆3,749億円の赤字 2年ぶりの赤字に

財務省が4月20日発表した2021年度の貿易統計速報によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5兆3,749億円の赤字で、2年ぶりの赤字となった。エネルギー価格の上昇を背景に、原油の輸入額が97.6%、LNG(液化天然ガス)が58.8%それぞれ伸び、石炭が2倍以上に増えるなど、輸入額が前年度より大幅に伸びたため。
輸入額は前年度比33.3%増の91兆2,534億円、輸出額は同23.6%増の85兆8,786億円で、年度として比較可能な1979年度以降で輸出、輸入額いずれも過去最高だった。赤字幅は過去4番目の大きさとなった。

大阪警察病院で小型補助人工心臓つなぐ国内初の手術

大阪警察病院(所在地:大阪市天王寺区)の澤芳樹院長は4月19日、重い心臓病の患者に、新たな承認された小型の補助人工心臓をつなぐ国内初の手術が3月に行われ、2週間ほどで装置を取り外すまで回復したと発表した。
この新しい補助人工心臓は2021年11月に国に承認され、カテーテルの先端部分に長さ2cmほどのモーターを備えたもので、肩の血管から心臓まで入れて内部の血液をモーターでくみ取り、全身に送り出すもの。くみ取る血液の量は1分間に最大で5.5リットルと成人男性の心臓の機能を補える性能を備えるうえ、30日間の継続使用にも耐えられるのが特徴。手術では胸を切り開く必要がなく、患者の負担を大幅に減らせると注目されている。

カブス鈴木誠也 週間MVP獲得 圧倒的存在感示す

米大リーグ機構は4月18日(現地時間)、週間MVPを発表、ナ・リーグはシカゴ・カブスの鈴木誠也が初受賞した。鈴木は対象期間の6試合で打率412、3本塁打、5打点を記録。ルーキーとは思えない圧倒的な存在感を示した。開幕2週目での日本選手の受賞は、2018年の大谷翔平(エンジェルス)に並び最速タイとなった。

IMF 22年世界経済成長予測3.6%へ下方修正

国際通貨基金(IMF)は4月19日、2022年の世界経済の実質成長率を3.6%とし、1月時点の予測から0.8ポイント下方修正する予測を発表した。ロシアによるウクライナ侵攻や対ロ制裁が主因。
新型コロナウイルス禍からの回復局面での需給の引き締まりに、戦争による資源の供給不安が加わる。その結果、資源や食料などの値上がりを通じて世界にインフレ圧力をもたらし、景気は減速へ向かうとの見立てだ。
ほぼすべての地域で下方修正となる。先進国で0.6ポイント引き下げられ3.3%へ、新興国で1.0ポイント引き下げられ3.8%へ。国別・地域別にみると、米国は0.3ポイント下げ3.7%、ユーロ圏は1.1ポイント下げ2.8%、日本は0.9ポイント下げ2.4%、中国は0.4ポイント下げ4.4%の見込み。

和歌山のIR整備計画 国への申請議案を県議会が否決

和歌山県議会は4月20日、本会議で和歌山県が誘致を目指しているカジノを含むIR(統合型リゾート施設)の整備計画について、計画を国に申請するための県の議案を、賛成18、反対22の反対多数で否決した。これにより県は、4月28日の期限までに国に計画の申請を行うことができなくなり、和歌山市の人工島「和歌山マリーナシティ」にIRを誘致する計画は白紙に戻ることになった。

25年万博の8分野別パビリオンの基本計画発表

2025年の大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体感してもらうための8つの分野別パビリオンの基本計画が4月18日、発表された。
発表会では生物学者で青山学院大の福岡伸一教授や、アニメーション監督の河森正治さんら各分野から選べれたプロデューサーが展示の概要を説明した。いずれも最新のデジタル技術などを通して未来の社会の在り方を問う内容となっている。
アンドロイドロボットが来場者に「いのち」について語りかける空間や、ロボットのAI(人工知能)が演奏する音楽と人間の演奏を組み合わせた音楽ライブやオペラなどが計画されている。

国の天然記念物コウノトリのひな4羽のふ化確認

京都府北部の京丹後市久美浜町永留地区で、国の天然記念物、コウノトリのひなが少なくとも4羽ふ化していることが確認された。今回確認されたのは同地区に設けられている人工の塔につくられた巣。2月からつがいが巣をつくっている姿が確認され、その後エサを吐き出してひなに与えている姿がみられるようになっていた。親鳥のメスは、足に付けられた標識から、兵庫県豊岡市の人工の塔にうつくられた巣で6年前に生まれたコウノトリだという。