北朝鮮のICBM発射で安保理緊急会合 米が制裁決議提案

国連安全保障理事会は3月25日、北朝鮮による大陸間弾道弾ミサイル(ICBM)発射を受け、公開の緊急会合を開いた。加盟国からは安保理の決議違反として非難が相次いだ。こうした中、米国は制裁内容を強化する決議を提案する方針を明らかにした。ただ、常任理事国の中国やロシアが追加制裁に反対し、実現は全く不透明だ。

未来の医療など体験型展示に 万博「大阪パビリオン」

2025年の大阪・関西万博の大阪府・大阪市、経済界などが出展する「大阪パビリオン」について3月24日、3者による協議が開かれ、基本計画が取りまとめられた。
2050年の未来都市の生活をテーマに、医療や健康分野での体験型の展示をメインに据える。具体的には、健康状態を自動でチェックし、結果に応じた食事や運動メニューなどを提示する円盤形の乗り物の体験や、再生医療やAIによる診療、それにサプリメントなどを使った未来の食事の体験などが盛り込まれている。
パビリオンは2023年4月に着工し、2024年10月の完成を目指しており、建設費として70億~80億円、展示費用として60億円程度が見込まれている。

関西広域連合 人の移動時期で感染対策徹底呼び掛け

関西圏の自治体でつくる関西広域連合は3月24日、大阪市北区で新型コロナウイルス対策本部会議を開き、これから年度末を迎え人の移動が増える時期にあたることから、改めて基本的な感染対策の徹底を呼び掛けていくことになった。
連合長の和歌山県の」仁坂知事は「コロナの新規感染者数は期待したほど減っておらず、現状を楽観的には見ていない。3、4月は入学・卒業や花見などものごとが一斉に動き出す時期だが、感染が収まり切れていないので皆さんにも引き続き気を付けいただきたい」と訴えた。

サッカー日本代表 W杯出場決定 豪州に2-0で勝利

サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会アジア最終予選第9戦が3月24日、オーストラリア・シドニーで行われ、B組2位のオーストラリアに2-0で勝利し、7大会連続7度目の本大会出場を決めた。終盤に投入された三苫が2得点を挙げる大活躍を見せた。
日本は7勝2敗で勝ち点を21に伸ばし、ベトナムとの最終戦(3月29日、埼玉スタジアム)を残して同組2位以内が確定した。サウジアラビアのW杯出場も決まった。4勝3引き分け2敗で勝ち点15のオーストラリアはB組3位で、プレーオフへ回ることになった。

1年間の大麻の摘発人数5,482人 5年で2倍以上に

警察庁のまとめによると、2021年1年間に所持や密売など大麻に絡み摘発された人の数が5,482人に上り、過去最多となったことが分かった。また、この5年で2倍以上となり過去最多を更新した。
年代別では20代以下が7割を占めていて、20代で2,823人、20歳未満で994人となり、最年少は14歳で4人いた。全体の8割近くが初犯で、2021年摘発された829人への聞き取りでは、初めて使用したきっかけについて「誘われて」と回答した人が7割近くを占めたという。
入手の方法については、SNSなどの「インターネット」経由が最も多くおよそ3割で、次いで「友人・知人」からが2.6割だった。大麻に対する危険性の認識が「全くない」または「あまりない」との回答が8割近くに上った。覚醒剤に絡み摘発された人は近年減少傾向にあるものの、2021年は7,824人といぜんとして多く、このうちおよそ4割が暴力団関係者だった。

大阪府議会 IR整備計画 維新・公明・自民で可決

大阪府の定例府議会は閉会日の3月24日、府と大阪市が誘致を目指しているカジノを含むIR(統合型リゾート施設)整備計画の議案を大阪維新の会、公明党、自民党などの賛成多数で可決した。
IR誘致を巡っては、大阪市が会場の「夢洲」の土地改良や液状化対策などの費用として、790億円を新たに負担する方針を決めたことなどへの批判の声も出ている。24日の採決では立憲民主党、共産党のほか、先に自民党会派を離脱した3人の議員らがそれぞれ反対した。
なお24日の本会議では、一般会計の総額で3兆7,800億円近くに上る新年度・令和4年度の予算案の採決も行われ、賛成多数で可決された。

ガソリン11週ぶり下落 1リットル174.6円

資源エネルギー庁が3月24日発表したレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均、3月22日時点)は1リットル174.6円で、前週から0.6円下がった。値下がりは11週ぶり。先週は石油元売りに支給する補助金が上限の25円に達してスタンドへの卸値が引き下げられており、店頭価格にも波及した。ただ、ガソリン価格はいぜんとして2008年以来の高値水準が続いている。

空飛ぶクルマ 産学官で商用運転へ 大阪版行程表公表

大阪府や産学官一体でつくる「空の移動革命社会実装 大阪ラウンドテーブル」は3月23日、大阪での「空飛ぶクルマ」実装に向けた行程表を公表した。2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)で商用運航を開始し、万博後もビジネス拡大やサービス創出を地域の経済発展につなげる「都市型ビジネス創出都市」の実現を目指すとしている。
大阪版ロードマップは事業拡大のステップとして、2022年度を「地固め・下準備」、2023~2024年度を「ビジネス開発・実証期間」と位置付けている。まずは万博での実装を目標に、インフラ整備を進める。
万博後の2025~2029年度は「事業立ち上げ」、2030年度以降を「事業拡大」の期間としている。ロードマップで定めた事業を着実に実施するため、府や地元自治体、事業者の年度ごとの取り組みを示したアクションプランも策定している。

ゼレンスキー大統領演説に首相「決意と勇気に感銘」

ウクライナのゼレンスキー大統領の日本の国会でのオンライン演説が3月23日、実現した。500人以上の国会議員が視聴し、終了後、与野党幹部から共感や支援を訴える発言が相次いだ。
岸田首相は、「極めて困難な状況で祖国を強い決意と勇気で守り抜いていこうとする姿に感銘を受けた」と語り、「ウクライナの方々を国際社会全体で支えていかなければならないとの思いを新たにした」と述べた。演説のオンライン中継は憲政史上初だった。

ウクライナ侵攻で「世界経済の成長鈍化」IMF

国際通貨基金(IMF)のゲオルゴエバ専務理事は3月22日、米メディア主催のオンラインイベントで、ロシアによるウクライナ侵攻で世界経済の成長が鈍化するとの見通しを示した。2022年の実質成長率は「プラス圏にとどまるものの、1月予測の4.4%から一段と鈍くなる」とした。これにより、コロナ危機から抜け出ていない新興国にとって極めて打撃が大きいとみている。