南硫黄島の北東約5kmにある海底火山、福徳岡ノ場で8月13日から始まった大規模な海底噴火により、直径約1kmの馬蹄形の新島が確認された。海上保安庁の観測によるもの。
今後も活発な噴火活動が続く可能性があり、気象庁は16日、同所に出されていた噴火警報を、噴火に伴う弾道を描いて飛散する、火山弾と呼ばれる大きな隕石や、ベースサージに警戒するよう呼び掛けている。ベースサージとは、火山ガスと火山灰などの混合物が、水面や地表面を高速で横方向に広がる現象。地表のものを巻き込んで、人体や建物、船舶などに大きな被害を与える恐れがあるという。
タイへの上半期の外国直接投資申請額3.9倍 日本1位
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、タイ投資委員会(BOI)はこのほど、2021年上半期(1~6月)のタイへの外国直接投資統計を公表した。申請ベースでは、投資額が前年同期比3.9倍の2,787億バーツ(約9,197億円)、投資件数が6.3%減の403件だった。
申請額を国・地域別にみると、日本は前年同期比94.3%増の428億バーツとなり、シェア15.3%で1位だった。米国は15.7倍の241億バーツで、シェア8.7%の2位、中国は28.5%増の186億バーツで、シェア6.7%の3位になった。
抗体カクテル療法 ホテルも拠点「全国で整備」首相
菅義偉首相は8月16日、新型コロナウイルス患者の重症化を防ぐ「抗体カクテル療法」を医療施設だけでなく、宿泊療養施設での投与を進める考えを示した。「ホテルを臨時の医療施設として全国に拠点を整備し、重症化を何としても防ぎたい」と述べた。
菅氏は同日、品川プリンスホテル(所在地:東京都港区)のイーストタワー内の療養施設を訪問後、語ったもので、「薬の量は十分に確保している」とも強調した。視察には東京都の小池百合子知事、田村憲久厚生労働相も同行した。
新型コロナ関連破たん 小規模含め累計1,917件に
東京商工リサーチのまとめによると、新型コロナウイルス関連の破たんは8月13日16時現在、負債額1,000万円未満の小規模倒産を含め累計で1,917件に上っている。内訳は負債額1,000万円以上で1,817件(倒産1,716件、準備中101件)、負債額1,000万円未満で100件となっている。
コロナ関連の金融支援策は継続するが、業績回復しないままコロナ融資の返済がスタ-トする企業も出始め、過剰債務の問題も浮上している。息切れや事業継続を諦めて破たんに至る小規模事業者が目立ち、コロナ関連破たんは今後も増加をたどる可能性が高まっている。
日本4~6月GDP実質年率1.3%増 2四半期ぶりプラス成長
内閣府が8月16日発表した2021年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.3%増、年率換算で1.3%だった。プラス成長は2四半期ぶり。企業が手控えてきた設備投資が持ち直し、プラスに転じたことなどが寄与したが、新型コロナウイルスの感染拡大で成長率全体は低めだった。
4~6月のの大半は政府が東京や大阪などに緊急事態宣言を発令していた時期と重なる。個人の外出自粛や飲食店の営業時間の短縮要請、大型商業施設の休業要請が出されていた。GDPの半分以上を占める個人消費は前期比0.8%増と、2四半期ぶりに増加したが、持ち直しは鈍かった。サービス消費が1.5%増、家電などの耐久財が0.4%増と、いずれも2四半期ぶりに増加した。
内需のもう一つの柱である設備投資は1.7%増だった。プラスは2四半期ぶり。半導体製造装置などの生産用機械や、デジタル対応などへの投資が目立った。住宅投資も2.1%増えた。公共投資は1.5%減少し、2四半期連続のマイナスだった。
アフガン政権事実上崩壊 タリバン大統領府掌握 勝利宣言
ロイター通信など欧米メディアによると、アフガニスタン反政府武装勢力タリバンは8月15日、首都カブールに進攻し、大統領府を掌握、勝利宣言した。同国のガニ大統領は武力衝突を避けるため、国外に退避した。
全国の新型コロナ重症者 過去最多の1,563人
厚生労働省によると、8月14日時点で全国の新型コロナウイルスの重症者は、前日から42人増え1,563人となった。重症者数は25日連続増えていて、3日連続で過去最多となっている。
香港民主派の中心組織「民陣」解散発表 国安法で
香港民主化運動を長年にわたり主導してきた市民団体「民間人権陣線」(民陣)が8月15日、解散を発表した。香港当局が、香港国家安全維持法(国安法)のもと、民主派への弾圧を強化しているためで、民陣に対して国安法違反容疑で捜査中だと報じられていた。今回の民陣の解散により、民主派の存続はさらに危ぶまれる状況となった。
マレーシア上半期の新車販売43.6%増の24万9,129台
マレーシア自動車連盟(MAA)のまとめによると、2021年上半期(1~6月)の新車販売台数は、前年同期比43.6%増の24万9,129台となった。生産台数も同45.3%増の24万1,288台だった。このうち乗用車は生産、販売とも4割超の増加。商用車は販売で約6割増、生産でほぼ倍増した。マレーシア政府は、新型コロナウイルスの影響による景気刺激策として、12月末まで自動車購入時の売上税を減免している。
2021年上半期の新車販売台数と生産台数が大幅な伸びとなったのは、2020年3月から4月まで新型コロナ対策により、約1カ月半、自動車産業の操業が停止し、大幅に落ち込んだことからの反動増が大きい。日系企業の新車販売ではトヨタが85.2%増、ホンダが46.0%増だった。
バイデン米大統領 アフガン撤収へ方針 戦争終結優先
米国のバイデン大統領は8月14日、反政府武装勢力タリバンが首都カブールに迫る中でも、約20年に及ぶ戦争の終結優先する意向を示した。
バイデン氏は①米国人の退避支援を目的に米兵5,000人をアフガンに派遣②将来のテロ阻止に向けた能力維持③戦闘停止に向けたアフガン政府支援④タリバンによる米兵への攻撃に即時反撃⑤米穀を支援したアフガン人の米国移送手続きを加速-などの方針を決め、関係閣僚らに指示した。
アフガン駐留を巡り、「アフガン軍が自国を守ることができない、もしくは守る意思がないのであれば、米国がさらに1年間または5年間駐留しても意味がない」と指摘した。タリバンが12日以降、主要都市を相次いで制圧してから、バイデン氏がアフガン情勢に言及するのは初めて。