20~21年コロナ関連死1,490万人 WHOが推計

世界保健機関(WHO)は5月5日、新型コロナウイルス感染症に関連した2020~2021年の死者数が約1,490万人に上るとの推計を発表した。直接の死因となったケースだけでなく、感染者の増加に伴う医療機関のひっ迫を受けて、持病などの適切な治療を受けられずに死亡した人も含まれている。

3月平均賃金28万6,567円 3カ月連続で前年上回る

厚生労働省が5月9日発表した3月の毎月勤労統計調査(速報)によると、労働者1人当たりの平均賃金を示す現金給与総額は(名目賃金)は前年同月比1.2%増の28万6,567円で、3カ月連続で前年を上回った。
現金与総額のうち、基本給にあたる「所定内給与」は24万7,249円で同0.5%増。残業代などの「所定外給与」が1万8,801円と同2.5%増だったほか、賞与(ボーナス)などの「特別に支払われた給与」が2万517円で同10.7%増と大きく伸びた。

G7 ロシア産石油の輸入禁止 日本も原則禁輸表明

米欧日など主要7カ国(G7)の首脳会合は5月8日、オンラインでウクライナのゼレンスキー大統領を招き、同国への支援やロシアへの追加制裁について協議した。会議後、共同声明でG7としてロシア産石油の段階的輸入禁止に取り組むことを盛り込んだ。
岸田首相は「G7の結束が何よりも重要な時だ」とし、禁輸措置を取ることを表明した。また、ロシア極東で進められている石油や天然ガスの開発事業「サハリン1」「サハリン2」の権益を維持する立場に変わりはないと強調した。

香港行政長官に警察出身の強硬派 李家超氏

香港政府トップを決める行政長官選挙が5月8日投開票され、唯一の候補者、李家超・前政務官(64)が当選した。投票総数の99%の支持を得た。李氏は香港返還25年を迎える7月1日に就任する。任期は5年。
警察出身の李氏は民主派に厳しく、政治的な締め付けがさらに強まる可能性がある。

競馬 NHKマイルカップG1初V ダノンスコーピオン

競馬の第27回NHKマイルカップ(G1、芝1600m、18頭出走)は5月8日、東京競馬場で行われ、4番人気のダノンスコーピオン(川田将雅騎乗)が1分32秒3で優勝、G1初制覇するとともに1着賞金1億3,000万円を獲得した。川田騎手、安田隆行調教師ともにこのレース初勝利。
レースは6、7番手につけたダノンスコーピオンが、最後の直線で力強く伸び、迫ってきた2頭を退け接戦を制した。首差2着は3番人気のマテンロウオリオン、さらに首差3着には18番人気のカワキタレブリーが入った。

サッカーWEリーグ INAC神戸が初代女王に

サッカー女子のプロリーグ、WEリーグは5月8日、相模原ギオンスタジアムでなどで行われ、首位のINAC神戸がノジマ相模原に3-0で快勝、勝ち点を47に伸ばし、初代優勝を決めた。優勝賞金は2,000万円。
日本初のサッカー女子プロリーグ、WEリーグは2021年9月に開幕。1シーズン目は11クラブが参加している。

4月末の中国の外貨準備 前月末比8.9兆円減 記録的減

中国人民銀行(中央銀行)は5月7日、2022年4月末の外貨準備高が前月末より683億ドル(約8町9,000億円)少ない3兆1,197億円だったと発表した。減少幅は2016年11月以来、5年5カ月ぶりの大きさ。外貨準備高の減少は4カ月連続。2017年1月までの7カ月連続で減少して以来の長さとなる。
外貨準備高の記録的減少の要因は、米国の金融引き締めでドルが上昇し、ドル換算の評価額が下がったことと、政府の”ゼロコロナ”政策の下、各地におけるロックダウン(都市封鎖)や厳しい行動制限の実施により物流が大きく混乱。経済の失速で、資本が流出した可能性もある。

企業の「脱首都圏」急増 21年転出 過去最多の351社

新型コロナ禍で在宅勤務が奨励され定着する中、本社など主要拠点を都市部から地方に移転・分散する動きが急速に進んでいる。
帝国データバンクのまとめによると、2021年に首都圏から地方へ本社を移した企業数は前年比2割超増え351社に上り、過去最多となった。首都圏からの転出企業数が300社を超えるのは2002年以来19年ぶり。一方、地方から首都圏へ本社を移した企業数は328社で、首都圏として11年ぶり、23社の転出超過となった。
首都圏からの移転先で最も多いのは大阪府の46社。北海道は33社で、コロナ前の2019年(7社)から約5倍に急増した。首都圏から北海道への移転企業数としては過去最多。また、首都圏への移転元では、最も多いのは大阪府の67社。

群馬大 炭素でO157を無毒化 治療薬開発に期待

群馬大学の研究グループは5月6日、重度の食中毒を引き起こす腸管出血性大腸菌O(オー)157を、炭素を用いることで無毒化することに成功したと発表した。根本的な治療方法が確立されていないO157への有効な薬などの開発が期待できる成果という。
活性炭の、目に見えない分子などを表面の穴で吸着する働きに着目。研究を進める中で、活性炭よりも大きい平均直径150ナノメートルのマクロ孔を持つ「多孔質炭素」が、O157が生み出す病原性たんぱく質の大きさにあっていることが判明。
この炭素をO157の培養液に添加すると、病原性たんぱく質を強く吸着し、無毒化することが確認できた。O157の代替菌に感染させたマウスを使った実験でも、多孔質炭素を経口投与したグループには治療効果がみられ、副作用などもみられなかったという。

「夢洲駅」デザイン決定「オールジェンダー」トイレ

大阪市が出資する第三セクター、大阪港トランスポートシステム(OTS)はこのほど、2025年大阪・関西万博の玄関口となる大阪メトロ中央線延伸部の新駅「夢洲(ゆめしま)駅(仮称)」の基本デザインを発表した。
新駅のホームやコンコース、改札前広場でリサイクル可能なアルミのパネルを使用した、折り紙風の天井、神社の鳥居をイメージした照明で、日本の伝統文化や技術をアピールするものとなっている。
トイレは男性用、女性用、車いす使用者優先用、性別を意識せずに使える個室のみの「オールジェンダートイレ」を整備する。
このほか、コンコースの一部の壁には縦3m、横60mの大型のサイネージ(電子看板)を設置。四季や大阪の歴史をテーマにしたデジタルアート映像などの放映を検討している。