20年の世界の軍事費支出 コロナ禍でも2.6%増の約2兆ドル

スウェーデンのストックホルム国際平和研究所のまとめよると、2020年の世界の軍事費支出は1兆9,810億ドル(約214兆円)に上った。新型コロナ禍で世界経済がマイナス成長に陥る中、実質ベースで前年から2.6%増となった。推計値が残る1988年以降の最高額を更新した。
世界最大の軍事大国、米国は前年比4.4%増の7,780億ドルで、世界の軍事費支出の約4割を占める。軍事費支出で世界2位の中国は同1.9%増の2,520億ドル。3位以降はインド、ロシア、英国と続き、日本は9位だった。また、上位10カ国が世界の軍事費の4分の3を占めている。

東京・大阪に大規模ワクチン接種会場5月中にも運営開始

日本政府は、新型コロナウイルスのワクチン接種を加速させるため、東京と大阪に大規模な接種会場を開設し、医師などの資格を持つ自衛隊の協力も得ながら、5月中にも運営開始する方針を固めた。接種会場は、東京・大手町と大阪の中心街に設け、1日当たり1万人の接種が行えるよう準備する方向で調整を進めている。
政府によると、3,600万人の高齢者が2回接種するのに必要な量のワクチンを6月中に確保できるという見通しを示しており、菅首相は高齢者の接種を7月末を念頭に終えられるよう取り組む考えを示している。

インドネシア潜水艦沈没53人死亡? 想定以上の水深で大破か

インドネシア海軍は4月24日、バリと北方沖で消息を絶った潜水艦が沈没したと発表した。AP通信は、乗組員53人全員が死亡したとみられると伝えた。潜水艦の艦内に備えていた酸素は24日朝までに尽きたという。ロイター通信によると、潜水艦は大破した状態で水深約850mの場所にあるという。この潜水艦が水圧に耐えられる約500mよりも深く潜水したため大破したとみられる。付近では潜水艦の破片なども見つかったという。

中国 温室効果ガス削減目標据え置き 他首脳と大きな隔たり

米バイデン政権の主催で4月22日開幕した気候変動に関する首脳会議(サミット)で、参加国首脳が相次いで温室効果ガス排出削減目標を引き上げたが、中国は目標を据え置き、先進国はじめ他首脳との大きな隔たりが残った。
中国の習近平国家主席は、世界の半分を占める石炭消費量について「2026~2030年にかけて徐々に削減する」との新たな目標を発表。温室効果ガス削減目標については昨年表明した「2030年までに減少に転じさせ、2060年までに実質ゼロ」に改めて言及するにとどめた。
中国を除けば、11月に英グラスゴーで開催される国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に向け国際協調機運が高まった。

ベトナム20年各省・市競争力指数でクアンニン省4年連続1位

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ベトナム商工会議所はこのほど、2020年のベトナム各省・市競争力指数(PCI:Provincial Competitiveness Index)レポートを発表した。2020年のPCIランキングでは、北部クアンニン省が過去最高の75.1点で、4年連続1位を獲得した。同省は電子化した行政手続きの数も全国で最多だった。2位は南部ドンタップ省で72.8点、3位は南部ロンアン省で70.4点、4位は南部ビンズオン省で70.2点で、前年より2.8点伸ばし順位を9つ上げた。

日本 4都府県に3回目の緊急事態宣言 5/25~5/11 休業要請も

日本政府は4月23日、新型コロナウイルス対策本部で、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に緊急事態宣言を発令することを正式に決めた。期間は4月25日から5月11日までで、百貨店・映画館などの大型商業施設や酒類やカラオケ設備を提供する飲食店などに休業を要請する。酒類やカラオケを提供しない飲食店には午後8時までの営業時間短縮を、床面積が合計1,000㎡超の大型商業施設(生活必需品売り場を除く)には休業をそれぞれ要請する。政府による緊急事態宣言発令は3回目となる。

インド1日に33万人 世界最悪の新規感染者 変異株が猛威

インドで新規感染者が1日に33万人に達する新型コロナウイルスの感染急拡大が続いている。同国政府は4月22日、新型コロナウイルスの直近24時間の新規感染者が約31万5,000人に上ったと発表した。1日の新規感染者数としては米国で2021年1月8日に記録した約31万3,000人(米国疾病対策センター調べ)を抜いて世界最悪となった。そして、23日には新規感染者が約33万人に達した。
インドでは3月以降、感染が急拡大しており、この背景にあると一部で指摘されているのが、一つのウイルス内で二つの変異が起こる「二重変異株」の存在だ。感染力が強く幅広い世代に感染し、免疫を回避する特徴を持つ可能性があるという。

兵庫の新型コロナウイルス感染者の9割が変異ウイルス

兵庫県と神戸市は4月22日、県内の変異型の新型コロナウイルスの感染状況を公表した。兵庫県内の直近1週間(4月5~11日)に検査した感染者482人のうち、90.7%が変異ウイルスに感染していたことが判明した。そして、このほとんどが他の変異ウイルスに比べ、感染力が強く幅広い世代に感染し、しかも重症化しやすいとされる、英国型とみられるという。変異ウイルスの割合は週を追って高まっており、危惧されていたが、90%を超えるのは初めて。

脱炭素で経済効果100億円 6月までにロードマップ行程表

日本政府は4月20日の「国・地方脱炭素実現会議」で家庭などで使う電力を再生可能エネルギーで賄い、温室効果ガスの排出を2030年度までに実質ゼロとする先行地域を人口1,000人と想定した場合、設備投資に伴う経済効果が最大100億円になるとの試算を明らかにした。
2050年までの実質ゼロに向けた行程表「地域炭素ロードマップ」の骨子案も提示し、先行地域は少なくとも100カ所は選ぶと明記した。6月までに行程表をまとめる。