勤務医でつくる労働組合「全国医師ユニオン」は5月13日、東京都内で記者会見し、東京五輪・パラリンピックの中止を内閣府や厚生労働省に求めたことを明らかにした。世界から数万人の選手や関係者が集まれば、新型コロナウイルスの新たな変異株を生む恐れがあることなどを理由としている。
横浜市大 ワクチン接種者の9割が変異株の中和抗体の保有解明
横浜市立大学の研究チームは5月12日、現在接種が進められている新型コロナウイルスワクチンが、従来株のほか様々な変異株に対しても中和抗体の産生を誘導し、液性免疫の効果が期待できることを明らかにした。日本人のワクチン接種者111名(未感染105名、既感染6名)を対象にファイザー製ワクチンの有効性について、中和抗体(液性免疫)の保有率を調査した。
独自の迅速抗体測定システム「hiVNT新型コロナ変異株パネル」を活用して、従来株および変異株7種の計8種に対する中和抗体を測定。未感染者でワクチン2回接種した人のうち99%が従来株い対して中和抗体を保有していた。N501Y変異株を有する3つのウイルス株(英国、南アフリカ、ブラジル株)に対しても90~94%の人が中和抗体を保有していた。計9株すべてに中和抗体陽性だった人は全体の約9割(93/105、89%)だった。
高齢者ワクチン接種「7月完了」85.6% 政府が全国調査
政府は5月12日、新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種をめぐる全国1,741市区町村への調査で、全体の85.6%にあたる1,490自治体が、接種を「7月末までに完了できる」と回答したと発表した。これが実現されれば対象の高齢者約3,000万人の接種が済むことになる。
このほか、「8月中」と回答したのは185自治体(全体の10.6%)、「9月以降」と答えたのは66自治体(同3.8%)だった。
デジタル庁 9/1発足 改革関連6法成立 オンライン化推進
デジタル改革関連6法が5月12日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。これにより、改革の”司令塔”となるデジタル庁を9月1日に発足させるほか、マイナンバーカードの普及、押印の廃止を含む行政手続きのオンライン化など改革を加速させる。
政府は、デジタル化が遅れた日本の現状を変える切り札と期待をかけるが、個人情報保護への懸念も出ており、この点がきちんと払拭されない限り理解は広がらず、今後の課題となる。
全国のコロナ9割超が英国変異株に 関西3府県は100%
国立感染症研究所の推計によると、全国で新型コロナウイルスの9割以上が、重症化しやすいとされるN501Y変異を持つ英国由来の変異株に置き換わったことが分かった。東京都などの首都圏では90%を超え、大阪・京都・兵庫ではほぼ100%に達していることも示された。
厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の5月12日の会合で報告された。9日時点で、民間検査会社のスクリーニング(ふるい分け)検査の結果もとに分析した。
看護師105人 大阪・兵庫など医療ひっ迫地域に6月派遣 厚労相
田村厚生労働相は5月11日、新型コロナウイルスの感染拡大により医療提供体制がひっ迫している地域に、公的医療機関から看護師計105人を派遣すると明らかにした。当面は大阪府や兵庫県など関西圏を念頭に、6月1日からの派遣で調整する。
105人のうち25人は集中治療室(ICU)での勤務経験があり、重症患者の対応が可能。80人は軽症・中等症患者の支援にあたる。政府は4月にも全国の大学病院などに看護師派遣を要請し、約70人が協力している。
厚労省は国立病院機構、地域医療機能推進機構(JCHO)、日本赤十字社、労働者健康安全機構の4組織に協力を依頼し、76の医療機関が応じた。
救急搬送の待機1時間以上 大阪市で1週間に225件 首都圏でも
新型コロナうウイルスの感染急拡大に伴い、救急搬送で受け入れ先が決まらず、現場に長時間待機するケースが問題になっているが、大阪をはじめとする関西圏および首都圏でも多く発生していることが分かった。医療体制のひっ迫によるもの。
政府によると、現場に1時間以上とどまったケースが4月19~25日の1週間に大阪市で225件発生していたことが分かった。同様の例は他の自治体でも頻発し、同じ期間中に横浜市で34件、千葉市で26件、さいたま市で19件に上った。千葉市では搬送先探すため、医療機関への照会が15回に及んだケースもあったという。
20年度の消費支出4.9%減 月平均27万円余 マイナスは2年連続
総務省のまとめによる2020年度の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの月平均消費支出は27万6,167円で、物価変動を除く実質で前年度比4.9%減となった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、減少率は比較可能な2001年度以降で2番目の大きさとなった。マイナスは2年連続。
同時に公表された3月単月は、1世帯当たりの消費支出は30万9,800円で、物価変動を除く実質で前年同月比6.2%増となった。増加は4カ月ぶり。前月比(季節調整済み)では実質7.2%増だった。
全国10大学勤務医の2割が年1,860時間超えの残業 コロナで
厚生労働省の調べによると、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、全国10大学病院の勤務医の2割超が2024年度に新たに設けられる時間外労働(残業)規制のうち最も高い水準(年1,860時間)を超えていたことが明らかになった。勤務医の過酷な長時間労働が常態化していることがうかがわれる。
調査は2020年12月、救急科や産婦人科などの大学病院勤務医531人を対象に実施。多くの勤務医は別の医療機関でアルバイトをしていることから、大学病院での勤務と合わせて集計。その結果、推計値で23.2%が年1,860時間を超え、36.7%が年960時間以上1,860時間未満だった。
中国 生産人口9.67億人とピーク比3.8%減 人口増背景の成長限界へ
中国国家統計局が公表した2020年の人口統計によると、高齢化が進む一方、生産年齢人口が減少していることが明らかになった。
総人口14億1177万8,724人の7割を占める15~64歳の生産年齢人口は、2020年に9億6,776万人とピークの2013年から3.8%減少した。こうした中で、65歳以上の人口は全体の13.5%だった。そして2021年にも14%を超え、国際基準で見た「高齢社会」に突入する。また、出生数は前年比2割減と過去最大の落ち込みとなった。これで2017年以降、4年連続の減少となり、少子化に歯止めがかかっていない。
こうした状況を考え合わせると、中国も明らかに”少子高齢化”社会に突入したといえる。人口増加を背景に維持してきた同国の高い経済成長は、いよいよ限界に近付きつつある。