「働く女性」の自殺増加 20年版白書 コロナ禍で環境変化

日本政府は11月2日、2021年版自殺対策白書を閣議決定した。2020年は働く女性らの自殺者が増加が目立った。全体の自殺者数は前年比912人増の2万1,081人に上り、2009年以来11年ぶりに増加に転じた。この点について厚生労働省は、新型コロナウイルス感染拡大により、失業を含め職場環境が大きく変わったことが一因と分析している。

衆院選惨敗で立憲民主・枝野代表が辞任表明 近く代表選へ

立憲民主党の枝野幸男代表は11月2日午後の党執行委員会で、衆院選で”共闘”のはずが”共倒”に終わり、公示前の110議席を下回る96議席に終わった結果の責任を取り、代表職を辞任する考えを表明した。衆院選の民意を受けた首相指名選挙を行う特別国会が11月10日に召集される見通し。枝野氏は国会閉会日に辞任し、同党は速やかに代表選の手続きに入る。
福山哲郎幹事長も引責辞任する方向で、平成29年(2017年)10月に枝野氏が旧立民を立ち上げて以来、4年間続いた枝野代表-福山幹事長の体制は幕を閉じる。

タイ 外国人観光客の受け入れ再開 検疫隔離なし,規制緩和

タイ政府は11月1日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で外国人観光客の受け入れ制限を撤廃、首都バンコクなどで検疫隔離なしでの入国を再開した。感染拡大防止のための規制も緩和した。同国の主要産業の一翼を担っていた観光業を活性化し、壊滅的な打撃から立て直し経済再生を急ぐ考え。

インド 2070年に温暖化ガス排出ゼロ 首相COP26で表明

インドのモディ首相は11月1日、英グラスゴーで開かれている第26回気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で演説し、2070年までに温暖化ガス排出の実質ゼロを目指すと表明した。インドが排出ゼロ目標を示すのは初めて。
長期で排出量を実質ゼロにする目標を巡っては、日米欧など先進国が2050年までと期限を置いているほか、中国やロシア、サウジアラビアなどの新興国は2060年に設定している。インドはさらに10年遅い2070年にした。
モディ首相はインドの人口は世界の17%を占めるが、温暖化ガス排出量は5%にすぎないと説明。2030年までに再生可能エネルギーなど非化石燃料による発電容量を500GW(ギガワット)にするほか、エネルギー需要の50%を再生可能エネルギーで賄う方針を示した。

中国景況感悪化 電力不足深刻化し1年8カ月ぶり低水準

中国国家統計局と中国物流購買連合会は10月31日、景況感を示す10月の製造業購買担当者数(PMI)が、前月比0.4ポイント低い49.2だったと発表した。好不況を判断する節目の「50」を割り込むのは2カ月連続で、コロナ禍が直撃した2020年2月以来1年8カ月ぶりの低水準だった。
国際的な原材料価格の高騰が続いていることに加え、中国各地で電力不足が深刻化して停電や供給制限が相次いでいるため。コロナからいち早く脱却し、世界経済の回復をけん引してきた中国経済の変調、減速は懸念される。

新500円硬貨の流通開始 最新の偽造防止技術でデザイン刷新

最新の偽造防止技術を取り入れた新たな500円硬貨の流通が11月1日、始まった。500円硬貨としては1982年の発行開始以来3代目で、デザイン刷新は21年ぶり。日銀の本支店から同日午前、金融機関への払い出しを開始した。
新硬貨は2色構造の素材を採用したのが特徴。緑のギザギザや微細文字の加工などに偽造防止効果を高める技術を施した。2021年度は2億枚の発行を予定。

自民単独過半数261議席確保,維新4倍増で第三党に躍進 衆院選

10月31日投開票が行われた衆院選の結果、小選挙区と比例代表合わせた465議席のうち、自民党は選挙前の276議席から15議席減らしたものの、単独で過半数(233議席)を上回る261議席を確保した。野党第一党の立憲民主党は選挙前の109議席を大きく下回り96議席にとどまった。日本維新の会は選挙前の11議席から4倍弱増やし41議席を獲得し、第三党に躍進した。
公明党、国民民主党は選挙前からそれぞれ3議席増やし、れいわ新選組も2議席増やした。立憲民主党との候補者の一本化を進めた共産党は2議席減らした。社民党は現行制度になって初めて比例代表で議席を得られなかった。沖縄2区で当選を決め、選挙前と同じ1議席は確保した。
政権選択選挙を掲げて候補者の一本化を進め、万全の布陣で臨んだ選挙のはずだった野党連合。結果は思いもよらぬ敗北。立憲民主党内からは「完全な敗北」として、枝野氏ら執行部の責任を問う声が出ている。