中国の新型肺炎感染患者数2万438人、死者425人に

中国の保健当局、国家衛生健康委員会は2月4日、新型コロナウイルスに感染した患者数が2万438人、死亡した人が425人になったと発表した。また、湖北省では重体の患者が576人に上っているという。
こうした状況を受け、習近平指導部は2月3日、これまでの一連の対応に問題があったことを初めて認めた。感染拡大に伴って、後手後手に回った対応策や、外出できない日々の暮らしのあり方、経済に悪影響が広がり先行き不安に国民の不満がさらに高まることなどに、危機感を強めていることをうかがわせた。

新型肺炎拡大で春節明けも中国の生産活動の停滞必至

中国の生産活動は、春節休暇明け後も早期の操業再開が見通せないため、停滞必至とみられる。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が続いているためだ。中国の多くの省、自治区、直轄市は、ウイルスの拡散防止のため春節休暇後も、企業に休業延長や従業員の出勤を控えるよう指示を出しており、その数は現時点で全体の7~8割に上っている。
多くの企業は2月9日までの休業は織り込んでいるものの、これがなし崩しに先へずれ込めば、数多くの製造業などへ影響が広がり、ひいては中国経済への打撃が懸念される。

中国の新型肺炎患者1万1,791人に 医療施設・物資いぜん不足

中国の保健当局、国家衛生健康委員会のまとめによると、同国の新型コロナウイルスによる肺炎患者は1万1,791人に達し、死亡した人は259人に上っている。こうした中、最も感染が深刻な湖北省武漢市では、増え続ける肺炎患者を専門に治療するための2つの病院の建設が突貫工事で進められており、1つ目の病院が完成する予定。
ただ、急増する患者に対して医師や医療施設の数がいぜん不足しているほか、湖北省の各地の病院では医薬品やマスクなどの医療物資も十分に確保できていないことから、地元政府への批判の声が上がっている。

中国・湖北省滞在の外国人の入国を拒否、首相が表明

安倍晋三首相は1月31日の対策本部会議で、湖北省に滞在していた外国人の入国を拒否すると表明した。入国拒否は出入国管理法に基づく対応で、特定の国や地域を対象に適用するのは初めて。2月1日午前0時から実施する。
入国申請日前14日間以内に湖北省に滞在歴がある外国人や、湖北省で発行した中国パスポートを所持する人は、特段の事情がない限り入国を拒む。

外国人労働者 19年10月末で166万人、7年連続増で最多更新

厚生労働省によると、2019年10月末時点の外国人労働者が前年同期比13.6%増の165万8,804人だった。7年連続増加し、企業に届け出を義務付けた2007年以降で最多を更新した。国籍別ではベトナムが著しく増えたほか、フィリピンやネパールなどアジア地域が増えた。その結果、中国が41万8,327人、ベトナムが40万1,326人でほぼ同規模となり、この両国で全体のほぼ半数を占めた。
在留資格別では技能実習が24.5%増の38万3,978人。高度人材など「専門的・技術的分野」も18.9%増の32万9,034人となった。外国人労働者の受け入れ拡大に向けて2019年4月、改正出入国管理法施行で創設された「特定技能」による受け入れは520人にとどまった。
外国人労働者を雇用する事業所数は12.1%増の24万2,608カ所と過去最多を更新した。製造業で働く人が48万3,278人と全体の29.1%を占め最も多かった。以下、卸売業・小売業や、宿泊業・飲食サービス業なども比率が高かった。

日本が新型肺炎を2/1から「指定感染症」に 前倒し施行

安倍晋三首相は1月31日、中国を中心に世界の21の国と地域で感染が広がっている新型コロナウイルスによる肺炎について、感染症法で定める指定感染症の政令の施行を、2月1日に前倒しすると表明した。当初は2月7日の施行を予定していたが、WHO(世界保健機関)が新型肺炎について、「緊急事態」に該当すると宣言したことを踏まえ、施行を早めた。指定感染症では強制的に患者を入院させたり、就業を制限したりできる。指定感染症は2014年の中東呼吸器症候群(MERS)以5例目。

WHO「緊急事態」を宣言 医療態勢の脆弱な国への感染拡大を懸念

WHO(世界保健機関)は1月30日、専門家による緊急の委員会を開き、新型コロナウイルスの中国以外の幅広い国々への感染拡大を受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。とりわけ、WHOあ医療態勢の脆弱な国への感染拡大を懸念しているとしたえで、ワクチンや治療法の開発を促進するとともに、そうした国・地域への支援を行うべきとしている。新型コロナウイルスの感染は1月30日現在、21の国と地域へ広がっている。

中国の死者170人、感染患者7,711人 新型肺炎さらに拡大

中国の保健当局、国家衛生健康委員会は1月29日、新型コロナウイルスの感染患者が7,711人に上り、死亡者は170人になったと発表した。チベット自治区で初めて患者が確認され、これで中国のすべての省・自治区・直轄市で患者が確認された。そして、このうち症状の重い人は1,370人に上っているという。

新型ウイルスで日本人初の感染者を確認,武漢からのツアー客から感染か

厚生労働省によると、武漢への渡航歴がない奈良県の日本人男性が1月28日、新型コロナウイルスに感染していることが確認された。武漢への渡航歴がない人の感染が確認されたのも、日本人の感染が確認されたのも今回が初めて。この男性はバスの運転手で、1月8~11日、1月12~16日の2回にわたり、武漢からのツアー客をバスに乗せていた。