厚生労働省研究班の調査によると、認知症の患者数が2030年に推計523万人に上ることがわかった。2022年時点の443万人から8年間で約80万人増える。高齢化の進展に伴い2050年には587万人、2060年には645万人と増加する。これに加えて危惧されるのが、認知症予備軍とされる軽度認知障害(MCI)の患者数の増加だ。MCI患者は2030年に593万人、2060年には623万人まで増えると推計した。MCIは認知症の手前の段階にあたり、この予備軍を含めると、認知症患者数は2030年には1,100万人を超す。
年齢別に認知症患者の割合をみると、65〜69歳では1.1%、70〜74歳では3.1%にとどまるが、75〜79歳では7.1%に増加し、90歳以上では実に50.3%と一気に高くなる。男女別に認知症患者をみると、女性の方が高かった。85〜89歳では女性が37.2%、男性が25.2%、そして90歳以上では女性55.1%、男性36.6%だった。
厚生労働省研究班が福岡県久山町、石川県旧中島町(現七尾市)、愛媛県旧中山町(現伊予市)、島根県海士町の4地域に居住する65歳以上の高齢者を対象に調査した。
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井上尚弥 6回TKO勝ちで王座防衛 世界戦4試合同時開催
ボクシングの世界タイトル戦4試合が5月6日、東京ドームに4万3,000人の観衆を集めて行われた。
世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチで統一王者の井上尚弥が挑戦者のルイス・ネリ(メキシコ)を6回1分22秒TKOで下し、4団体の王座防衛に成功した。井上は初回にキャリア初のダウンを喫したが、その後3度のダウンを奪い圧倒した。
世界ボクシング機構(WBO)バンタム級5位の武居由樹は、王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に3−0で判定勝ちし、世界初挑戦で新王者となった。世界ボクシング協会(WBA)フライ級王者のユーリ阿久井政悟は、同級3位の桑原拓を3−0の大差判定勝ちし、1月に奪った王座の初防衛に成功した。WBAバンタム級王者の井上拓真は、同級1位の石田匠に3−0の判定勝ちで2度めの防衛に成功した。
国内で世界タイトルマッチ4試合が同時開催されるのは史上初だった。また、東京ドームでボクシング興行が行われるのは、1988年3月と1990年2月に当時の世界ヘビー級王者、マイク・タイソン(米国)が防衛戦を行って以来、34年ぶりだった。
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ジャンタル・マンタルが制覇 競馬のG1NHKマイルカップ
競馬の第29回NHKマイルカップ(G1、1600m芝、18頭出走)は5月5日、東京府中市の東京競馬場で行われた。2番人気に支持されたジャンタルマンタル(川田将雅騎乗)が1分32秒4で優勝し、1着賞金1億3,000万円を獲得した。同馬のG1制覇は2023年12月のジュベナイルフィリーズに続き2度目。川田騎手はこのレース2勝目、高野友和調教師は初勝利。
ジャンタルマンタルはこのレースで優れたマイラー資質を発揮した。好スタートから好位につけ、最後の直線で早めに抜け出し後続との差を一気に広げ、ゴール版を突き抜けた。1番人気のアスコリピチェーノが不利がありながら、進路をこじ開けて2馬身半差の2着。直線、中団から伸びた10番人気のロジリオンがさらに首差の3着に入った。