キューピー インドネシアで調味料の生産能力2.6倍に増強

キューピー(本社:東京都渋谷区)は7月5日、グループ会社のキューピーインドネシア(本社:西ジャワ州ブカシ県)の本社工場にマヨネーズ、ドレッシングなど調味料の生産ラインを増設し、生産能力を現在の約2.6倍に高めると発表した。投資額は約3,373億インドネシアルピア(約32億円)。増設ラインの稼働は2024年11月を予定。これにより東南アジア最大の人口を擁し、成長を続けるインドネシア国内への供給体制を強化し、事業展開を加速する。
本社工場の既存の生産ラインの生産能力は年間7,500トンで、今回年間約1万2,000トンを増設する。この結果、年間合計約1万9,500トン体制となる。

日本郵船 シンガポールの海運脱炭素,非営利のGCMDと連携契約

日本郵船は7月4日、海運の脱炭素化を推進するシンガポールの非営利団体Global Centre for Maritime Decarbonisation(海運脱炭素化グローバルセンター、以下、GCMD)と、日本企業で初となる戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。契約期間は5年間で、両者は今回のパートナーシップにより、その推進力をさらに強化する。日本郵船は脱炭素化に対する先進的な見通しを掲げ、バリューチェーン全体への参入に取り組む日本最大の海運会社。

ホンダ 脱エンジンで連結子会社, 八千代工業をインド企業に売却

ホンダは7月4日、連結子会社の自動車部品メーカー、東証スタンダードに上場の八千代工業について、TOB(株式公開買い付け)で完全子会社化した後、インドの自動車部品メーカーのグループ会社に売却すると発表した。
ホンダは2040年までに新車販売のすべてを電気自動車(EV)か燃料電池車(FCV)にする”脱エンジン化”を進めており、今回の八千代工業の売却はこの一環。ホンダは10月ごろTOB開始を目指す。

オリックス 韓国のEV充電ソリューションEVARへ出資

オリックス(本社:東京都港区)は7月5日、韓国の電気自動車(EV)充電ソリューション企業、EVAR Inc(本社:韓国、以下、EVAR)との間で、株式引受契約を締結し、7月中旬をめどに出資すると発表した。
EVARはサムスン電子の社内ベンチャープログラムを経て、2018年に設立されたスタートアップ企業で、主にEVの開発・製造を手掛けている。サムスン電子、現代自動車、ネイバーなど韓国大手企業が同社に出資している。2023年7月現在、韓国国内で約2万台の普通充電器の販売実績がある。普通充電器のほか、急速充電器、車両搭載急速充電器、自律型EV充電ロボットなどオリジナル製品の開発を手掛けている。

鹿島 環境配慮型コンクリートの採用で施工時のCO2排出量削減

鹿島(本社:東京都港区)は7月4日、グループ社員用の実務体験型研修施設「鹿島テクニカルセンター」(所在地:横浜市鶴見区)の建設にあたり、自社開発した2種類の環境配慮型コンクリートを採用し、建設時におけるCO2排出量を約31トン削減したと発表した。これは高さ20mの杉の木2,200本が1年間に吸収する量に相当するという。
採用したコンクリートは、戻りコンを原料として再利用した「エコクリート(R)R3」(アールスリー)と、製造時にCO2を吸収・固定する「CO2-SUICOM(R)」(シーオーツースイコム)。今回それぞれのコンクリートを新たな用途に採用したことで、環境配慮型コンクリートの実用化の幅が広がった。

塩野義 抗インフル薬「ソフルーザ錠」台湾で小児適応を追加申請

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は7月4日、抗インフルエンザウイルス薬(日本名:ソフルーザ(R)錠)について、グループ会社の台湾塩野義製薬股份有限公司(以下、台湾塩野義)が、台湾衛生福利部食品薬物管理局(TFDA)に「5歳以上12歳未満の小児におけるインフルエンザウイルス感染症の治療およびインフルエンザウイルス感染者との濃厚接触後の発症予防」を適応として、追加申請したと発表した。
ソフルーザの開発および販売は、Rocheグループとの提携下で進めており、日本と台湾における販売は塩野義製薬が、それ以外の国ではRocheグループが担っている。日米を含め70カ国以上でインフルエンザウイルス感染症の治療薬として承認されている。

USJ 4年ぶりに水掛け合う”びしょ濡れ”イベント復活 マリオとコラボ

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、所在地:大阪市此花区)を運営するユー・エス・ジェイは7月4日、恒例の夏季限定イベント「NO LIMIT!サマー2023」を5日から始めるのに先駆け、報道陣らにイベントを公開した。
今回は人気キャラクターたちと水を掛け合う”びしょ濡れ”イベントが4年ぶりに復活。任天堂のゲーム「スーパーマリオ」と初めてコラボする。8月24日まで。このイベントは1日3回実施し、1回の公演は約15分。

三菱ケミカルG 沖縄市と連携し生分解性樹脂使用の紙コップ

三菱ケミカルグループは7月3日、沖縄市と連携し、同社グループの植物由来の生分解性樹脂「BioPBS(TM)」を使用した紙コップを起点とする資源循環型システムの実証実験を行うと発表した。
沖縄市は2023年8月25日より開催される「FIBAバスケットボール ワールドカップ2023」の開催地。大会PRを目的に沖縄市が製作した4万個のオリジナルデザインの紙コップの内側には、耐水性付与のためのBioPBS(TM)が使われている。
使用済みの紙コップは、琉球管理産業が回収・運搬し、共和化工と琉球大学が同大学内の堆肥化施設で牛糞と一緒に堆肥化を行う。堆肥は沖縄市内の緑化活動などに用いる計画で、この取り組みを通して沖縄市における資源循環型システムの実証を行う。

京阪HD 中之島線の大阪メトロ九条駅への延伸検討委立ち上げ

京阪ホールディングス(HD)は7月3日、京阪電鉄の中之島線について、延伸の可否を検討する委員会を立ち上げた。これは中之島線を大阪メトロ中央線の九条駅まで延伸する計画を検討するもの。同委員会ではIRの来場者を含めた需要がどれくらい見込まれるのか、これによる収支予測を議論する。延伸した場合、京都などからのIR会場、夢洲をはじめとした大阪湾岸エリアへのアクセスが格段に向上する。
中之島線は京阪HDに加え、大阪府・大阪市などが出資する第三セクターが線路や駅を保有し、京阪電鉄が運行を担う”上下分離方式”となっている。

東大と三井不 KOIL MOBILITY FIELDで走行中給電の検証実験開始

東大と三井不動産は7月3日、首都圏最大級の屋外ロボット開発拠点、KOIL MOBILITY FIELDで走行中給電用コイルを埋設した走行レーンを民間で初めて新設し、フィールド検証実験を開始したと発表した。これにより、両者は日本初の電気自動車(EV)への走行中ワイヤレス給電の公道での実証実験に近づくことになる。
今回埋設した送電コイルは60秒間充電すると、約6km走行できる試算となっている。将来的に6km走行する間に60秒間の充電が可能なインフラ整備や街づくりを進めることができると、駐車して特定の充電設備を使うことなく、断続的に充電しながらバッテリーの正味消費電力をゼロにでき、小型なバッテリーだけで連続走行が可能となる。