3月の工作機械受注15%減も22年度受注額は2.3%増の高水準

日本工作機械工業会(日工会)のまとめによると、3月の工作機械受注受注額は前年同月比15%減の1,410億円だった。内訳は内需が18%減の493億円、外需は14%減の916億円となった。この結果、2022年度の受注額は企業の自動化投資を受けて、前年度比2.3%増の1兆7,056億円となり、2017年度に次ぐ過去2番目の高水準となった。
3月の主要市場の受注額をみると、中国向けが10%減の300億円で、3カ月連続で前年実績を下回った。北米向けは15%減の279億円で、過去最高水準だった前年の実績は下回ったが、いぜん高水準にある。欧州向けは1%増の197億円だった。

ZIPAIR Tokyo 6月の東京(成田)ーソウル(仁川)線増便 旅客需要増で

ZIPAIR Tokyo(事業本社:千葉県成田市)は4月19日、旺盛な旅客需要に応えるため、6月の東京(成田)ーソウル(仁川)線を増便すると発表した。増便の運航スケジュールは成田発11時10分ーソウル着13時45分、ソウル発15時45分ー成田着17時45分。6月1日から30日まで毎日運航する。
韓国からの訪日客は主要国ではトップで、3月も46万6,800人に上り、2019年3月比でおよそ8割の水準の戻っている。

IHI, 大阪ガス マレーシアでバイオマス活用のe-メタン製造の覚書

IHI(本社:東京都江東区)と大阪ガス(本社:大阪市中央区)は4月19日、マレーシアの大手国営ガス・石油供給事業者Petroliam Nasional Berhadの技術ソリューション部門、PETRONAS Global Technical Solutions Sdn.Bhd.と、マレーシアでバイオマスの未利用森林資源や農業残渣を活用したe-メタン製造事業の基本設計と詳細を検討するための覚書を締結したと発表した。
e-メタンは、既存の都市ガスインフラや消費機器が活用できるため、スムーズなカーボンニュートラル社会への移行と社会コストの抑制が可能とされている。

23年の世界鋼材需要2.3%増の18億2,230万㌧, インド7.3%増

世界鉄鋼協会は4月18日、2023年の世界鋼材需要が前年比2.3%増の18億2,230万トンになるとの見通しを発表した。主要国の2023年の需要予測をみると、世界1位の中国は前年比2%増の9億3,930万トン。世界2位のインドは7.3%増の1億2,330万トンと大幅に伸びる見込み。日本も4%増の5,720万トンの見通し。

マツダ 中国で11月にHV発売現地工場で生産, 24年末から電動車拡充

マツダは4月18日、中国で多目的スポーツ車(SUV)「CX-50」のハイブリッド車(HV)を2023年11月に発売すると発表した。上海国際自動車ショーで初めて公開した。中国江蘇省南京市で同社主力のSUV「CX-5」「CX-30」を生産する工場から出荷する。
また、2024年末から電動車のラインアップを広げ、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)を投入することも発表した。

アリババGとロレアル 11.3兆円の中国美容市場のグリーン化で提携

アリババグループは4月18日、世界最大の化粧品会社ロレアルと中国美容産業における持続可能性を促進するため、3年間の包括的連携を発表した。この契約を通じて両社は倉庫、包装、流通からリサイクルまで870億ドル(約11兆3,000億円)規模の中国美容サプライチェーン全体におけるグリーン化を促進するとともに、消費者に持続可能なライフスタイルを提唱すべく、低炭素製品の開発、物流、マーケティング、消費者教育で協力する予定。

世界の1〜3月M&A4割減 金利上昇でファンドの買収が半減

金融情報会社リフィニティブのまとめによると、1〜3月の世界のM&A(合併・買収)の取引総額は約5,900億ドル(約78兆円)で前年同期比4割減少した。減少は5四半期連続。これは①企業がインフレや先行き不透明感から新規投資を控えた②金利上昇で資金調達コストが増えたファンドによる買収が半減したーなどのため。ただ、低金利が続いている日本は例外的に8割増えた。

AGC インドネシアの塩ビプラントでPデジタルツインの運用開始

AGC(本社:東京都千代田区)は4月17日、化学品製造・販売子会社、アサヒマス・ケミカル社(本社:インドネシア)の塩化ビニルモノマー(VCM)製造プラントで2023年4月から、化学品プラントにおけるプロセスデジタルツインの運用を本格的に開始すると発表した。
プロセスデジタルツインとは、実プラントの運転データをプラント情報管理システム経由でプロセスシミュレータにリアルタイムに取り込み、即時に高速計算することで、仮想空間上にプラントの現在の状態を再現するテクノロジー。これにより、運転状態や装置性能などを可視化する事が可能となる。

上海国際自動車ショー始まる 約1,000社が出展 100万人の来場見込む

世界最大級の自動車展示会、第20回上海国際自動車ショーが4月18日始まった。東京ドームの7倍強にあたる36万㎡の総展示面積に世界の有力自動車関連メーカー約1,000社が近く発売を控える新車を披露するとともに、最新技術をアピールする。27日までの会期中、100万人の来場を見込む。
トヨタ自動車は、2024年度発売予定の電気自動車(EV)の専用ブランド「TOYOTA bz(トヨタ ビーズィー)」2車種を公開。日産自動車は新型EV「Arizon(アリゾン)」を初公開している。中国のEV大手BYDは高級ブランド「仰望(ヤンワン)」の車両を披露している。

川崎重工 UAE国営企業と中東で初の協業 水素供給網を構築

川崎重工業は4月17日、アラブ首長国連邦(UAE)の国営石油会社アドノックと液化水素のサプライチェーン(供給網)を共同で構築する協業契約を締結したと発表した。水素製造やインフラ、海上輸送について事業化調査を実施する。川崎重工が中東の企業と水素の供給網構築で協業を発表するのは初めて。
川崎重工は次世代エネルギー源として注目されている水素事業で、2030年度に4,000億円の売上高を目指している。