昭和電工・日本製鐵 6国立大と低濃度CO2技術で連携

昭和電工と日本製鐵は12月22日、6つの国立大学と連携し、工場排出ガスに含まれる低濃度CO2の分離回収技術開発を本格始動すると発表した。両社は大分大学、大阪大学、京都大学、千葉大学、名古屋大学、北海道大学の6つの国立大学と共同で進める事業が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」に採択され、10月より技術開発を本格始動。
この事業は両社と6大学が持つ技術を使って低圧・低濃度の排出ガスから効率的にCO2を分離・回収するもの。1トンあたり2,000円台という画期的な低コスト実現をターゲットに、2030年代後半の社会実装を目標にする。

商船三井 インド・GAIL社とパートナーシップ強化

商船三井(本社:東京都港区)は12月21日、インド石油・天然ガス省傘下のガス公社・ガス供給事業最大手のGAIL(India)Limited(本社:ニューデリー、以下、GAIL)と20日、商船三井100%出資の子会社を通じて、新造LNG船1隻の定期用船契約を締結するとともに、商船三井がGAIL社向けに用船している既存LNG船1隻を両社で共同保有することで合意したと発表した。新造船は2019年に両社で締結した既存船に続く2隻目の契約となる。

カシオ インドネシアで関数電卓活用の数学教育で覚書

カシオ計算機は12月21日、インドネシア教育事業でグループのカシオシンガポールと教育文化省教職員総局が、関数電卓を活用した高校数学授業の定着に向け協業することで合意し、覚書を締結したと発表した。これにより、関数電卓を使った高校数学の教材開発と教師のトレーニングを現地の教育関係者とともに進めていく。

フレイル関与の自律神経と腸内細菌叢の関係を発見

ファンケルと弘前大学の研究グループは12月21日、フレイルに関与する自律神経機能や生活の質向上に関する因子の関係を発見したと発表した。フレイルは適切な介入や支援を行うことで生活機能の維持向上を可能とし、予防することができると考えられている。人生100年時代といわれる昨今、生活習慣病の予防や腸内細菌叢の改善に着目して、自律神経機能の低下の予防や、QOLの維持に貢献する研究を続けていく。

三井化学など4社 オフィス用品の水平リサイクル実証

三井化学(本社:東京都港区)、プラス(本社:東京都港区)、協和産業(本社:埼玉県鴻巣市)および野村総合研究所(本社:東京都千代田区)の4社は12月21日、資源循環型社会の実現を目指し、今回オフィス用品、クリアホルダーにトレーサビリティ機能を実装した水平リサイクル実証実験を実施したと発表した。4社はいずれも加盟しているコンソーシアム「Pla-chain(プラ・チェーン)」とも連携し、業界の垣根を超えた循環型社会実現の動きを加速していく。

H2Oリテイリング 万代と東大阪市で輸入新会社設立

「関西スーパー」や「阪急オアシス」などを傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは12月20日、東大阪市を本拠とするスーパーの万代と共同で食料品の輸入などを行う新会社を、東大阪市に設立すると発表した。両社では共同調達によるコストの削減や品揃えの充実につなげたい考え。
東大阪市には、関西スーパーを傘下に収めるためH2Oと競った首都圏に基盤を持つスーパー、オーケーが関西進出の拠点を設けることを表明しており、熾烈な競争が繰り広げられる可能性が出てきた。

東京ガス・大阪ガス e-メタン技術開発で共同委設置

東京ガスと大阪ガスは12月20日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金(以下、GI基金)事業で、両社がそれぞれ開発に取り組む革新的メタネーション技術の社会実装に向けた検討に助言を受けるため、共同委員会「革新的メタネーション技術社会実装検討委員会」を設置したと発表した。
水素と二酸化炭素(CO2)を原料としたメタネーションより製造される「e-methane」(以下、e-メタン)は、既存の都市ガスインフラや消費機器が活用できるため、スムーズなカーボンニュートラルへの移行と追加的な社会コストの抑制の両立が可能となる。
両社は安価で安定的なe-メタンの供給に向け、GI基金事業で、それぞれ高効率な革新的メタネーション技術の研究開発を進めており、課題抽出および事業成立に向けた製造・供給シナリオ、社会実装モデルの検討等に共同で取り組む。

藤田医科大など サービスロボットによる院内実証実験

藤田医科大、川崎重工、SEQAENSE(シークセンス)、TISの4者は12月20日、藤田医科大で、サービスロボットを使った実証実験を開始したと発表した。医療従事者の負担軽減・業務効率化を目指す取り組みの一環。
4者は2021年10月以降、ロボットの種類や試験内容が異なる実証実験を続けている。最終段階のフェーズ3(2回目)の今回は12月16〜23日の日程で、TISが提供するマルチロボットプラットフォーム「RoboticBase(R)」を用い、ロボットとエレベータの連携を含む配送業務自動化を検証する。

白物家電の11月国内出荷額1.7%増 製品単価上昇で

日本電機工業会(JEMA)が12月20日発表した白物家電の11月の国内出荷額は、前年同月比1.7%増の1,998億円だった。前年同月を上回るのは5カ月連続。11月単月の過去10年平均(1,791億円)を大幅に上回った。円安や原材料価格の高騰で製品単価が上昇し、出荷額を押し上げた。
製品別にみると、出荷額に占める割合が大きいルームエアコンは6.2%増の410億円と、5カ月連続で前年同月を上回った。洗濯機は1.5%減bの338億円で、5カ月ぶりに前年同月を下回った。冷蔵庫も2.2%減の331億円となり、2カ月ぶりに前年同月を下回った。2022年度出荷額について、JEMAは2021年度とほぼ同水準になるとみている。

11月コンビニ売上高7.4%増 9カ月連続増加 行楽で

日本フランチャイズ協会(所在地:東京都港区)が12月20日発表した11月のコンビニエンスストアの既存店売上高は、前年同月比7.4%増の9,078億円だった。前年同月を上回るのは9カ月連続。既存店の来店客数は1.1%増の12億4,606万人で、7カ月連続でプラスだった。
10月に続き、旅行需要の回復で行楽地の人出が増え、弁当や揚げ物、飲料などが好調だった。