ユーグレナ ガソリンスタンドでバイオ燃料の販売開始

ユーグレナ(本社:東京都港区)は6月2日、同社が製造するバイオディーゼル燃料「サステオ」(バイオ燃料20%混合品)をガソリンスタンドで10日から一般消費者向けに販売開始すると発表した。これまで実験的に期間限定で販売した実績はあったが、継続的に販売するのは今回が初めて。
中川物産(所在地:名古屋市)グループの中日リース(所在地:名古屋市)が展開する名港潮見給油所(所在地:名古屋市港区)で、300円前後で販売する見込み。ユーグレナが横浜市の実証プラントで製造する燃料や、協力会社が製造するバイオ燃料を供給する。販売動向を見極めながら、他の給油所への展開などを検討し、バイオ燃料に普及につなげる。

パナソニック EV電池生産本格化へ3年で1,000名増員

パナソニックホールディングスは、電気自動車(EV)向け新型電池の生産が本格化することを見据え、2024年度までの3年間で現在のおよそ4,500人から1,000人程度増やして生産体制を強化する。このうち半数以上は、量産化に向けた開発を担う技術者を想定している。
EV向け電池事業を担うパナソニックエナジーは、来年度後半に和歌山県の工場で米国の大手EVメーカー、テスラ向けに新型電池の量産を開始する計画。

中部電力 インドOMCと株式引受契約を締結

中部電力は5月31日、100%子会社のChubu Electric Power Company Netherlands B.V.を通じて、インドで分散型電源・グリッド事業を展開するOMC Power Private Limited(以下、OMC社)と株式引受契約を締結したと発表した。今後、規制当局の承認等を経て、OMC社の株式を取得する。同社がインドに事業基盤を持つのは初めて。
OMC社は、インドのウッタル・プラデーシュ州およびビハール州で280カ所の分散型電源・グリッドを運営する企業で、今後さらなる事業拡大を予定しており、2030年には5,000カ所の開発を目指している。

トヨタ ポータブル水素カートリッジを開発 実証へ

トヨタ自動車と子会社のウーブン・プラネット・ホールディングスは6月2日、手軽に水素を持ち運びでき、生活圏の幅広い用途で水素エネルギーを使用できるポータブル水素カートリッジのプロトタイプを開発したと発表した。プロトタイプのサイズは直径約180mm、全長約400mm、質量は約5kg。
静岡県裾野市で建設を進めるウーブンシティをはじめとした様々な場所での実証を通じて実用化に向けた検討を進める。2022年6月3〜5日、富士スピードウェイで開催されるスーパー耐久シリーズ2022第2戦で、水素カートリッジのプロトタイプの展示を行う。

クボタ 25年にも世界初のFCVトラクター商用化

クボタは2025年にも水素を燃料にする燃料電池車(FCV)のトラクターを世界で初めて商用化する。FCVは自車で発電するため、長時間作業できるようにしても重量やコストのかさむ車載電池を電気自動車(EV)より小さくできる。50〜100馬力の中大型トラクターを開発する。
農機は、農業全体の温暖化ガス排出量の最大3割を占める。水素を農家に届ける燃料供給網の整備も見据え、農機の脱炭素を急ぐ。日本経済新聞が報じた。

東洋エンジ インドネシアのアンモニア生産事業化調査

東洋エンジニアリング(本社:千葉県習志野市)は5月31日、インドネシアで同国肥料公社ププック・インドネシア(PIHC社)と、同国アチェ州ププック・イスカンダル・ムダ社(PIM社)の肥料工場におけるグリーンアンモニア生産に関するフィージビリティスタディ(FS)に関し、経済産業省より「令和4年度質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業」の対象案件として採択を受け、調査を開始すると発表した。
再生可能エネルギーの電力源選定、電力供給量変動への対応方法等を考慮しつつ、安全かつ経済合理性を持った事業とするための検証を行う予定。
アンモニアは燃焼時にCO2を排出しないため、脱炭素化に向けた石炭火力発電での混焼や船舶燃料の代替としてのクリーンな燃料、あるいは水素を国際輸送するうえでのキャリアーとしての期待が高まっており、日本政府は2030年に年間300万トンの燃料アンモニアの導入目標を定めている。

トヨタ 電動車用バッテリー技術活用の住宅用蓄電池発売

トヨタ自動車は6月2日、長年にわたる電動車の開発で培った高度な電池技術と、車載部品・ユニットを活用した住宅用蓄電池システム「おうち給電システム」を開発したと発表した。同日より同システムの先行予約を開始し、8月より住宅メーカーや総合施工会社を通じて、日本国内で販売する。
おうち給電システムは、トヨタの電池制御など電動車用バッテリーの技術を応用しており、8.7KWhの定格容量と5.5KWの定格出力を備え、平時だけでなく、災害などによる停電時にも家全体に電力を供給することができる。

川崎重工 舶用水素ボイラの基本設計を完了 世界初

川崎重工は5月31日、クリーンなエネルギー、水素を燃料とする舶用水素ボイラの基本設計を世界で初めて完了したと発表した。同ボイラは、これまでのLNG(液化天然ガス)運搬船の建造で培った舶用ボイラの技術やノウハウと、同社が保有する水素燃焼技術のシナジーを活用して開発した。
すでに実用化されている小型の陸用水素ボイラとは異なり、波の揺動や設置スペースの制限が伴う船舶特有の条件や運用面などを考慮した設計となっている。なお、同ボイラを搭載した液化水素運搬船の推進システムについて、一般財団法人日本海事協会から基本設計承認を取得済み。

江崎グリコ 中国で「ビスコ」本格販売開始 

江崎グリコ(本社:大阪市西淀川区)は5月31日、グループ会社、上海江崎格力高食品有限公司(所在地:中国・上海市)が、子どもの健やかな毎日をサポートするクリームサンドビスケット「ビスコ」を、中国本土で2022年5月より本格的に販売開始したと発表した。
ビスコは1933年発売のロングセラーブランド。中国では2021年10月からECサイトで先行販売し、2022年5月からオフライン店舗でも販売を開始していた。

スズキ インドでの再生エネ由来の電力使用を拡大

スズキ(本社:静岡県浜松市)は6月2日、カーボンニュートラルの実現に向け、インド四輪工場において、再生可能エネルギー由来の電力使用を拡大すると発表した。
同社のインド生産子会社スズキ・モーター・グジャラート社(以下、SMG)は2022年5月、スズキグループとして初めて、電力事業者がSMG敷地外に位置する発電設備から電力を購入するオフサイトコーポレートPPAの仕組みを利用して、再生可能エネルギー由来電力をの調達を開始した。
発電設備は風力と太陽光のハイブリッド型(発電出力17.6MW)で、インド再生可能エネルギー事業者大手ReNew Power Private LimitedがSMG専用として設置した。この取り組みによりCO2排出削減量は年間約5万9,000トンを見込む。スズキのインド子会社マルチ・スズキ・インディア社ではマネサール工場敷地内の太陽光発電で、発電出力を26.3MWまで拡大。これによるCO2排出削減量は年間約2万トンを見込んでいる。