ヤマト運輸 4/3から宅急便運賃約10%引き上げ

ヤマト運輸は2月6日、宅配便などの運賃を4月3日から約10%引き上げると発表した。宅急便、宅急便コンパクト、EAZY、国際宅急便など全般が対象。
値上げ理由は資源・エネルギー価格や原材料価格の上昇、ドライバー不足による賃金や時給単価の上昇などによるコスト圧迫を挙げている。そのうえで、物流に必要なコストを運賃やサービス料金に適切に反映できていないことに加え、コスト上昇を吸収することが難しくなっているとしている。
なお、佐川急便も4月1日から約8%値上げすることを発表している。

日産とルノー 双方15%出資へ ルノーのEVに日産出資

日産自動車とフランスの自動車大手ルノーは2月6日、両社の資本関係を見直すことで合意したと発表した。ルノーの日産への出資比率を43%から15%に引き下げ、双方の出資比率を15%に揃える。
一方、ルノーが欧州で設立する電気自動車(EV)新会社「アンペア」(仮称)へ日産が出資することでも合意した。出資比率は最大15%で、出資比率や出資額は改めて検討する見通し。企業連合を組む三菱自動車もEV新会社への参画を検討する。

三菱重工 国産ジェット旅客機撤退 開発会社も清算

三菱重工業は2月7日、国産ジェット旅客機事業の開発を中止すると発表した。事実上の撤退となる。同社は2020年秋、「三菱スペースジェット(MSJ)」の開発を事実上凍結していた。開発子会社の三菱航空機(所在地:愛知県豊山町)も清算する方針。
2008年事業化を決定。累計1兆円の開発費を投じ、納期も6度延期するなどしたが、座席が100未満の小型ジェット旅客機「リージョナルジェット」市場の成長は見通せないと判断、撤退を決断した。この結果、半世紀ぶりの国産旅客機の誕生は”幻”に終わった。

東レ 韓国のPPS樹脂 生産能力を年5,000㌧増設

東レ(本社:東京都中央区)は2月6日、韓国の100%子会社、東レ尖端素材(本社:大韓民国ソウル特別市)の群山工場でPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂「トレリナ(TM)」の生産能力を年間5,000トン増設し、2024年12月の稼働開始を目指すと発表した。
これにより、東レのPPS樹脂の生産能力は既存の東海工場(所在地:愛知県東海市)と合わせ年産3万2,600トンとなり、世界最大のPPS重合能力となる。
PPS樹脂は耐熱性、耐薬品性、強度、難燃性等に優れたスーパーエンプラで、需要用途が拡大している。

東南アの22年新車販売22%増 コロナ禍前に迫る

東南アジア主要6カ国(インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、ベトナム、シンガポール)の2022年の新車販売統計を合算すると、年間販売台数は前年比22%増の341万台に上った。3年ぶりに300万台を超え、新型コロナウイルス禍前の2019年水準(346万台)に迫った。
各国における行動制限の緩和で景気は持ち直しており、中でもインドネシアやマレーシアは2019年実績を上回った。

ヤマハ発動機 シンガポールのロボ事業で新会社

ヤマハ発動機(本社:静岡県磐田市)は2月6日、シンガポールでロボティクス事業の新会社「Yamaha Robotics Solutions Asia Pte.Ltd.」を設立すると発表した。資本金は2億円。1月13日に登記を完了し、7月に稼働予定。需要が増大している東南アジア、インドにおける表面実装機・産業用ロボットの販売、アフターサービスを提供する。

エア・ウォーター 台湾で半導体ガスHK社を子会社化

エア・ウォーターは2月6日、グループの半導体関連製品、化学工業薬品等の専門商社、エア・ウォーター・マテリアル(本社:東京都港区、以下、AWマテリアル)が、台湾におけるガス供給事業を強化すると発表した。
2022年3月に出資(出資後の株式保有比率21.9%)した台湾で、半導体関連ガス事業を手掛ける「台湾宏廣新技股份有限公司(所在地:台湾竹北市、英社名:Hong-Kuang Hi-Tech Co.,Ltd.略称:HK社)に対して同年12月にHK社が実施した第三者割当増資を引き受け、同社株式を追加取得し、子会社化したと発表した。追加出資後のHK社の株式保有比率は50.1%(議決権割合)。出資額は1.8億台湾ドル(約8.3億円)。

脱炭素へ洋上風力発電のEEZ内設置へ法整備検討へ

日本政府は脱炭素社会の実現に向けて、日本のEEZ(排他的経済水域)内に洋上風力発電施設を設置できるようにするため、法整備を検討していくことになった。
洋上風力発電については、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、政府も主力電源の一つに位置付け導入を進めていく考えだが、経済界などから日本の領土・領海内だけでは十分な風力を得られる場所は多くなく、限界があると指摘されていることを受けたもの。
このため、EEZ内にも洋上風力発電施設を設置できるようにするため、国際条約に沿う形で法改正や新法制定を図る方針。内閣府によると、英国やオランダなど欧州各国では、EEZ内への洋上風力発電施設の設置が広がっているという。

手術ロボ遠隔操作実験に成功 メディカロイド,神戸大

メディカロイド(本社:神戸市)、神戸大学、NTTドコモなどは、高速通信規格「5G」を使い、手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を遠隔操作する実証実験に成功したと発表した。
東京にいる医師のロボットを使った模擬手術で、神戸にいる医師が手術映像を共有してロボットを代理で操作した。地域ごとの医療格差の是正を目指す「遠隔手術」の取り組みの一環。メディカロイドはシスメックスと川崎重工業が折半出資している医療機器開発企業で、手術支援ロボット、ヒノトリはその一つ。

グンゼ 中国のストッキング生産子会社の生産終了

グンゼ(本社:大阪市北区)は2月3日、中国山東省のストッキング生産子会社、山東冠世針織有限公司(以下、山東冠世)の生産を終了すると発表した。新型コロナウイルス禍の影響でストッキング需要が急激に減少しているため。
同社のレッグウエア事業の生産体制を見直し、ストッキング生産を国内工場へ集約する。山東冠世での生産品は国内生産子会社、九州グンゼ「に移管し、生産する。