日産自動車(本社:横浜市西区)は2月7日、電気自動車(EV)を活用し地球温暖化や災害対策等の地域課題の解決を目指す日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」活動をASEAN地域に拡大すると発表した。
EVを災害時の支援活動に活用する同社の取り組みは、フィリピンで2021年発生した大型台風による大規模停電時でも活かされた。セブ州やタクロバン州に「日産リーフ」を派遣、搭載している大容量バッテリーにより1,000以上の携帯電話を充電するなど困窮した地域の住民を支援している。同社は電動化技術が脱炭素化や地域交通網の最適化にどのように貢献できるか検討し、観光セクターを支援していく。ASEAN市場の地方自治体やパートナーと戦略的パートナーシップを構築していく。
みずほFG フィリピンのデジタルバンク「Tonik」へ10%出資
みずほフィナンシャルグループは2月9日、みずほ銀行を通じてフィリピンで同国民間企業で初めてライセンスを取得し、「Tonik」ブランドで無店舗のデジタルバンクを展開するTonik Digital Bank,Inc.(以下、Tonikバンク)の持株会社Tonik Financial Ptd.Ltd.(以下、Tonikフィナンシャル)に出資すると発表した。Tonikフィナンシャルはシンガポールの会社で、みずほ銀行は持分約10%相当の株式を取得する。
Tonikバンクは民間企業として初めて、店舗を持たずにデジタル端末上のみで銀行サービスの提供を行うことができるデジタルバンクライセンスの認可をフィリピン中央銀行より受け、すでに預金・貸出サービスを開始している。
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IHI 国立バンドン工科大と農業残渣の燃料活用で共同研究開始
IHI(本社:東京都江東区)は2月9日、インドネシアの国立バンドン工科大学と共同で環境負荷をもたらす農業残渣(廃棄物)をバイオマス燃料として有効活用し、二酸化炭素(CO2)の排出量削減につなげる研究を開始したと発表した。
農業残渣の有価物化による農家の収入減拡大を目指し、インドネシアの総発電量の約70%を占めるジャワ島を対象に、農業残渣分布に対する既存の火力発電所の立地調査や輸送方法の検証を行う。また、IHIが日本国内でバイオマス混焼・専焼の発電所を手掛けてきた経験を活かし、混焼実験やバイオマスの高混焼率化・専焼化に向けた技術的検討も行い、農業残渣の調達から燃料利用までのバリューチェーン全体にわたって技術・事業の両面から検討を進めていく。
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双日 フィリピン・マニラのオフィスビル開発事業に参画
双日(本社:東京都千代田区)は2月8日、フィリピン大手財閥ユーチェンコグループ傘下の主要企業House of Investment,Inc.(以下、HOI)が進めるオフィスビル再開発事業「The Yuchengco Centreプロジェクト」に参画すべく、HOI傘下の特別目的会社、San Lorenzo Ruiz Investment Holdings & Services,Inc.(以下」、SLR)に対し、約60億円の増資引き受けおよび株式取得を行ったと発表した。
この案件は、HOIグループが保有・運営しているMapua Universityの建物の老朽化・移転に伴う、その跡地を利用した再開発事業。フィリピンの経済の中心部、首都マニラのマカティ市中心部に、地上27階、地下3階、延床面積約8万3,710㎡の大規模オフィスビルを建設する。2022年3月に着工、2025年6月完工および賃貸・運営開始予定。デザインコンセプトの構築には日建設計を起用している。
廃プラリサイクルによる資源循環実現へ検証 双日,花王など
双日は2月8日、Enevo Japan 、花王、凸版印刷、レコテックと協力し、神奈川県川崎市内のマンションにて、家庭から出る使用済みプラスチック容器の効率的な回収および水平リサイクルの実現に向けた検証プロジェクト『POOL PROJECT KAWASAKI』を開始したと発表した。
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が今年4月1日に施行予定であることから、プラスチック製容器包装などの製造・販売・提供事業者による家庭から出る使用済みプラスチック容器の分別回収・リサイクルがさらに加速することが期待される。ただ、家庭から出るプラスチック容器の分別回収・リサイクルには①かかるコストが依然として大きい②回収率を上げることが難しく、十分な量を回収できない-などの課題がある。持続可能なコストで、再製品化に十分な量を安定的に分別回収できる仕組みの構築が急務となっている。