国内自動車大手8社のまとめによる11月の世界生産台数は、前年同月比6.8%減の計220万3,258台だった4カ月連続の前年割れとなったものの、前月の24.2%減から減少幅は改善した。半導体の供給不足や、東南アジアの新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品調達難の影響が引き続き残っている。
住友金属鉱山など比のニッケル製錬会社の株式売買に合意
住友金属鉱山(本社:東京都港区)、三井物産(本社:東京都千代田区)、双日(本社:東京都千代田区)の3社は12月24日、フィリピンのニッケル製錬会社、コーラルベイニッケル社(本社:フィリピン・パラワン州、以下、CBNC)の株式の売買に合意し同日、株式売買契約書を締結したと発表した。
三井物産の100%子会社と双日が保有するCBNC株式のすべて(それぞれ発行済み株式の18%、合計36%)を、住友金属鉱山に売却する。これにより、住友金属鉱山の保有割合は、現在保有する発行済み株式の54%と合わせて90%となる。
なお、フィリピン側のパートナー、Nickel Asia Corporation(本社:マニラ首都圏、以下、NAC)の保有割合に変更はない。
売買予定額は発行済み株式の18%に対して、約95億円(三井物産と双日の2社合計約190億円)。
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川崎重工 世界初の液化水素運搬船 神戸から豪州に向け出航
川崎重工業は12月24日、脱炭素のエネルギーとして期待される水素を液化して運ぶ世界で初めての、同社が建造した運搬船「すいそ ふろんてぃあ」が同日、神戸市からオーストラリアへ向けて出航したと発表した。同運搬船は全長116m、気体の水素をマイナス253度に冷やして液化し、体積を800分の1にすることで1回の航行で燃料電池車(FCV)およそ1万5,000台分の水素を運ぶことができるという。
オーストラリアでは「褐炭」と呼ばれる不純物が多く安い石炭が豊富で、現地で褐炭から水素を取り出して液化し、船に積み込んで2022年2月に帰国する予定。同社では、液化水素を日本まで効率よく運ぶための実証実験を重ねたうえで、2030年の商用化を目指す。日本政府は2050年の水素の利用量を現在の10倍の2,000万トン程度に増やす目標を掲げている。
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豊田通商 インドネシア・パティンバン新国際港の運営に参画
豊田通商は12月23日、日本がODA(政府開発援助)を拠出して整備が進められているインドネシア西ジャワ州スパン県のパティンバン新国際港の自動車ターミナルの運営事業に参画したと発表した。グループのトヨタ自動車など日本の自動車メーカーを側面支援する。
同ターミナルは2020年12月に一部開業し、12月17日現地で本格商業運転開始のセレモニーが執り行われた。豊田通商は暫定的に国営企業が担っていた事業を引き継いだ。2024年までに年間60万台分の取り扱い体制を整える。
これまで日本の自動車大手のインドネシアにおける輸出拠点は、ジャカルタ北部の主要港、タンジュンプリオク港が担っていた。ただ、貨物取扱量は慢性的にパンク状態で、首都圏の道路の渋滞も引き起こしていた。こうした状況を踏まえ、日本政府が1,189億600万円を上限とする円借款(ODA)で新港の整備を支援した。
宇部興など4社 クリーンアンモニアの安定的確保へ検討開始
宇部興産(本社:山口県宇部市)、住友化学(本社:東京都中央区)、三井化学(本社:東京都港区)、三菱ガス化学(本社:東京都千代田区)の4社は12月23日、共同でクリーンアンモニアの安定的な確保に向けて検討を開始することに合意したと発表した。4社はそれぞれの取り組みに加え、新たに4社でのクリーンアンモニアの安定的かつ競争力ある確保について検討する。
肥料や化学品の原料等の用途で幅広く使用されているアンモニアは、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないこと、水素含有量が高いことなどの特性により、近年ではカーボンニュートラルに向けた次世代エネルギー源として世界的な需要拡大が見込まれている。2021年10月に日本政府より発表された「第6次エネルギー基本計画」で、燃料としてのアンモニアの安定確保の必要性が確認されており、とりわけ化石資源を原料としたアンモニアを製造する場合に発生する二酸化炭素を利用または分離回収し、地下に貯蔵する技術(CCUS)の活用によって得られるブルーアンモニアや、再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニア等クリーンアンモニアの安定的な確保が必要とされている。